2008年 10月 20日

肘や鎖骨上部のリンパ節は5mm程度でも要注意

リンパ節の大きさが1cm以上に達すると,検査の必要があるとされているが,これには例外がある。
ゲオルク・アウグスト大学(ゲッティンゲン)のWolfram Jung博士とLorenz Trumper教授は「リンパ節の部位によっては2cmでも問題ないものもあれば,5mmでも既に警戒域に達しているものもある」とDer Internist(2008; 49: 305-320)で解説した。

腫脹が4週間以上続いたら生検を
リンパ節の大きさのみを手がかりに正常か異常かを確定することはできないが,一般的には"直径1cm"が境界とみなされている。
リンパ節が長期にわたり著しく腫脹している場合には検査を行う必要がある。
 
ただし,患者が小児か成人かによって,大きさの解釈は異なる。
小児の場合には,リンパ節の直径が2cmまでであれば,大がかりな検査の必要はないが,成人では1.5cm以上に達していれば,悪性の原因疾患が潜んでいるリスクが高い。 

また,リンパ節は部位によっても大きさの解釈が異なる。例えば,鼠径リンパ節の大きさが2cmに達していることは健康人でも珍しくなく,直径1.5cmまでであれば正常と判定される。
これに対して,肘と鎖骨上部のリンパ節では,小児・成人を問わず,5mm以上の大きさに達していれば異常の可能性が高い。 

また,腫脹期間もリンパ節腫脹の原因を探るうえで重要な因子であり,リンパ節が腫脹している期間が2週間未満または1年以上であれば,原因が悪性腫瘍であることはきわめてまれである。
ただし,リンパ節の腫脹が4週間以上続いている場合には生検を実施して原因の解明を試みることが望ましい。 

リンパ節が腫脹するペースも重要な手がかりとなる。
腫脹が急激に大きくなる場合,感染,または進行の速い悪性腫瘍〔急性リンパ球性白血病(ALL),高悪性度非ホジキンリンパ腫,ホジキンリンパ腫,小細胞肺がんなど〕が疑われる。
これに対して,腫脹のペースが緩徐であれば,慢性リンパ球性白血病(CLL),慢性骨髄性白血病(CML),低悪性度の非ホジキンリンパ腫,慢性炎症が考えられる。
出典 Medical Tribune 2008.10.9
版権 メディカル・トリビューン


<コメント>
表在リンパ腺の腫脹はまず触診が基本でしょうが、エコーという診断ツールも存在することを忘れてはいけないと思います。
どこまで診断が出来るかという限界はあるのでしょうが。
<関連サイト>
リンパの腫れ原因
http://lphr.seesaa.net/category/2598740-1.html
術後に腕がむくまない乳がん手術は可能か
―センチネルリンパ節(見張りリンパ節)生検法への期待―
http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.bsvc.co.jp/slide6.jpg&imgrefurl=http://www.bsvc.co.jp/sln06.htm&h=540&w=780&sz=72&hl=ja&start=44&um=1&usg=__eO_33n50yunq7AfIrprCMPsoPJg=&tbnid=PgAZCdRSIN3ShM:&tbnh=98&tbnw=142&prev=/images%3Fq%3D%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2591%25E8%2585%25BA%2B%25E5%259B%25B3%26start%3D36%26ndsp%3D18%26um%3D1%26hl%3Dja%26lr%3D%26sa%3DN

<きょうの一曲> ”Chicago”
Frank Sinatra - Chicago
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by wellfrog2 | 2008-10-20 00:27 | 未分類


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