井蛙内科開業医/診療録(2)

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カテゴリ:未分類( 52 )


2008年 12月 04日

iPS細胞とiPS細胞

iPS細胞、新薬開発支援へ20社に有償提供 山中教授会見
京都大学の山中伸弥教授は1日、京都市内で記者会見し、ヒトの新型万能細胞(iPS細胞)を、国内の製薬企業など約20社に有償で提供する考えを明らかにした。
新薬候補物質の有効性や毒性の評価などに役立ててもらう。
万能細胞を使った再生医療の実現には10年前後かかるとみられていることから、新薬開発でのiPS細胞の実用化を急ぎ、日本企業の国際競争力強化につなげる狙い。
会見はヒトiPS細胞作製の発表から1年たったのを機に同大学内で開いた。

京大は作製したヒトiPS細胞を、今夏から企業に提供する事業をスタートした。
製薬・試薬会社など約20社から申し込みがあり、既に約10社に提供したという。
提供先については明らかにしなかったが、国内製薬最大手の武田薬品工業のほか、バイオベンチャーのリプロセル(東京・港、横山周史社長)などが申請した。
http://health.nikkei.co.jp/news/gyo/index.cfm?i=2008120110633h3
出典 NIKKEI NET
版権 日経新聞社


iPS・山中教授、涙で「母親が治るかもしれないと…」
京都大の山中伸弥教授が1日、記者会見し、ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)作製の発表から1年を振り返った。「患者のため、治療への実用化を進めたい」と語り、国内外の研究機関と協力して研究を進める考えを強調した。

山中教授は、iPS細胞研究が11月に先端医療開発特区(スーパー特区)に選ばれたことについて、「オールジャパン体制の基盤ができた。実用化に向け、国内外、産学問わず協力していく」と語った。
国際協力のため、カナダのトロント大と10月に協定を結び、年明けには米国のハーバード大の研究者と会合を開くという。

この1年の印象深い出来事として、難病の娘を持つ母親から「iPS細胞の報道を知り、初めて娘に『10年くらいしたら治るかもしれない』と言えるようになった」と聞かされたエピソードを紹介し、涙を見せる一幕も。「患者の声は影響がある。本当に励ましもいただいた」と話した。
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http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200812010093.html
出典 asahi.com 2008.12.1
版権 朝日新聞社

iPS研究、国際協力を積極化=ヒト成功から1年−山中教授
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008120100778
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by wellfrog2 | 2008-12-04 00:41 | 未分類
2008年 11月 26日

第2世代抗うつ薬適正使用のガイドライン

米国内科学会が第2世代抗うつ薬の適正使用に関するガイドラインを作成
11月18日付の米国内科学会(ACP)誌(Ann Intern Med 2008; 149: 725-733)で第2世代抗うつ薬の適正使用に関するガイドラインが発表された。

薬剤間で効果に差はなし
一般臨床医を対象にした同ガイドラインでは,大うつ病障害患者に対する急性期,継続期,維持期のエビデンスに基づいた薬物治療の管理指針が示されている。

推奨内容はMEDLINE,EMBASEなど各種データベースから検索されたパロキセチン,セルトラリン,フルボキサミン,トラゾドンなど12の第2世代抗うつ薬に関する203の臨床試験に関する英語論文を元に策定された。

第2世代抗うつ薬のみを対象とした理由について,同学会は三環系抗うつ薬,モノアミン酸化酵素(MAO-B)阻害薬などの第1世代の薬剤は,同等の効果で過剰投与による毒性発現の頻度が少ない第2世代の薬剤に比べ使用頻度が低いからとしている。
さらに,同ガイドラインでは,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI),セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)や他の薬剤のタイプによる効果の差は見られないだろうとの見解が示されている。

作成委員会のAmir Qaseem氏らは,気分変調症や亜症候性うつ病を有する患者群での第2世代抗うつ薬の効果や超高齢者,合併症を有する患者群に対する治療効果のほか,抗うつ薬の併用療法や第一選択薬無効例に対する薬剤選択のエビデンスなども今後必要と述べている。

抗うつ薬は疾患そのもの,あるいは他の疾患との関連といった病態への認識が浸透するにつれ,各国で広く用いられるようになっている。
精神疾患を有さない人口においても,抗うつ薬の服用が一般化しているとの報告(http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=%E6%8A%97%E3%81%86%E3%81%A4%E8%96%AC&perpage=0&order=1&page=0&id=M41460411&year=2008&type=article)もある。
それだけに,一般臨床に携わる医師にも抗うつ薬に関する正確な知識と処方が求められると言えるだろう。
ガイドラインにおける推奨内容は表の通り。
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ガイドライン,ここがポイント?効果に差はないが,副作用に関する説明が必要
すでにヨーロッパでは一般医による処方が普通に行われているそうだが,日本ではごく一部の関心の高い一般医が処方しているに過ぎないという抗うつ薬。
しかし,うつ病に対する社会的認知度の高まりとともに,患者数は明らかに増えており,専門医だけでなく一般医家が診療に携わる機会は今後ますます多くなると見られる。東北大学病院精神科講師の松本和紀氏に,同ガイドラインで押さえるべきポイントと日本の診療現場が抱える問題点を解説してもらった。

特に自殺企図に関する十分な認識が不可欠
今回のガイドラインの一番よい点は,エビデンスに基づく推奨内容が示されたことで,推奨内容そのものには格段の目新しさはない。
ポイントは「薬剤間の効果の差はないので,副作用の違いを患者にきちんと説明し,患者の意見を取り入れながら処方する」というところではないか。
 
注意すべき点は,SSRIで少なくとも非致死性の自殺企図が増えるという結果が取り上げられていること。
自殺の問題を扱うことに不安を感じる一般医は多いと思うが,これはうつ病診療には欠かせないポイントで,この問題を避けて薬剤を処方するのは危険だということを十分認識する必要がある。
また,SSRIでの不安,焦燥の増大,性機能低下などもきちんとモニターすることが重要だ。
 
また,今回のガイドラインを参照する際,期待通りの効果が出るのは半分くらいに過ぎないということも押さえておくべき。
そうでないと,効く人は病院から離れていくので,うつ病をよく診る医師ほど,残った効かない人を沢山目の当たりにし,「SSRIは効かない」という印象を持ってしまう可能性がある。

安易な診断・処方に危機感,治療難渋例に対する診療体制の不足も
疾患に対する認識が広まる一方で,安易な診断,処方を行われているケースも確実に増えている。
古典的なうつ病に馴染んだ専門医にとっては,昨今の非古典的なうつ病に対する批判もあるが,現実にこれだけ非古典的うつ病が増え,市民権を得るに至っては対処を考えざるを得ない。
 
また,薬剤無効例には心理療法などが必要な場合も多い。
しかし日本では診療報酬化されておらず,効果的な心理療法を受ける機会を得るのがかなり難しいことも問題だ。
専門医の立場からは治療難渋例についてもきちんと診療報酬を取れて,5分診療ではない,時間をかけた専門的治療が出来る環境を担保すべきと考える。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0811/081123.html
出典 MT pro  2008.11.20
版権 メディカル・トリビューン社


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by wellfrog2 | 2008-11-26 00:03 | 未分類
2008年 11月 17日

睡眠時間と高齢女性の転倒リスク

睡眠時間が短い高齢女性は転倒リスクが高
カリフォルニア太平洋医療センター研究所(サンフランシスコ)のKatie L. Stone博士らは,70歳以上の女性2,978例を対象に睡眠と転倒の関係を検討した結果,睡眠時間が5時間以下の女性は,7〜8時間以上の女性に比べ転倒リスクが高いとArchives of Internal Medicine(2008; 168: 1768-1775)に発表した。

睡眠の時間と質が影響
転倒は高齢者の健康を損ねる大きな要因で,死亡,罹病さらに施設への早期入所をもたらす大きな原因である。
毎年,65歳以上の高齢者の約3分の1が転倒しているという。
近年,高齢者の不眠や睡眠障害が増えており,ベンゾジアゼピン系薬の使用も増加しているが,睡眠薬の処方を受ける高齢者で転倒リスクが上昇するのは,睡眠不足によるのか,あるいは睡眠障害の治療薬に起因するのかは不明であった。
 
Stone博士らは70歳以上の女性2,978例について,アクチグラフィー(手首に装着して活動量と睡眠を測定する器具)と睡眠日誌を用いて,睡眠,睡眠効率(床に入っている時間のうち実際に眠っている時間が占める割合)と転倒の頻度を検討した。
また,アンケートを行い,人口統計学的な情報とベンゾジアゼピン系薬の使用状況を調査した。
 
被験者の夜間睡眠時間は平均6.8時間で,就寝から入眠までは平均77.2分を要していた。睡眠データの収集開始後1年間の平均転倒回数は0.84回であった。549例(18.4%)は,調査開始後の1年間に2回以上転倒した。
 
1年に2回以上転倒するリスクは,睡眠時間が5時間未満の女性のほうが7〜8時間以上の女性より高かった。
睡眠効率が70%未満の女性は70%以上の女性に比べ転倒リスクが1.36倍高く,また就寝から入眠までの時間が長い(120分以上)女性は120分未満の女性に比べ,同リスクが1.33倍高かった。
 
また,214例(7.2%)がベンゾジアセピン系薬を使用中であると回答した。
短時間型および長時間型を合わせた同薬の使用は1.34倍の転倒リスクと相関し,短時間型のみでは1.43倍,長時間型のみでは1.18倍のオッズ比と相関が認められた。
 
同博士らは「不眠に対する新世代薬剤や不眠に対する行動療法が転倒リスクに及ぼす影響を明らかにするには,ランダム化比較試験などの臨床試験を行う必要がある」と述べている。
さらに睡眠に対する包括的で客観性の高い指標を用いて,睡眠障害の各種要因(睡眠時呼吸障害,低酸素症,睡眠時間と睡眠分断の指標など)の相互作用を検討し,これらの要因が転倒リスクに及ぼす影響を明らかにする必要性も強調した。

出典 Medical Tribune 2008.11.13
版権 メディカル・トリビューン社


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世界糖尿病デーの14日夜、ブルーにライトアップされた名古屋城=名古屋市中区
http://sankei.jp.msn.com/photos/life/trend/081114/trd0811142349013-p10.htm


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 青色にライトアップされた東寺の五重塔=14日午後6時18分、京都市南区(撮影・柿平博文)
http://sankei.jp.msn.com/photos/life/trend/081114/trd0811142349013-p1.htm


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青色にライトアップされた東寺の五重塔=14日午後7時36分、京都市南区(撮影・柿平博文)
http://sankei.jp.msn.com/photos/life/trend/081114/trd0811142349013-
p2.htm

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by wellfrog2 | 2008-11-17 00:14 | 未分類
2008年 11月 09日

地方の医師不足

地方の医師不足が問題となっています。
私自身は都会の高校・大学を卒業し都会で開業しています。
この都会での開業はある意味で必然でした。
地方には縁もゆかりもなく、そのために地方で開業する考えは全くありませんでした。

今まで大して問題にならなかった地方の医師不足が顕在化したのは、明らかに新たな卒後研修制度と医療費削減政策です。
政府はそのことを認めようとはしません。
認めるわけもありません。

大学医学部には経営母体があります。
具体的には国立、公立、私立そして大学校の防衛医大です。
自治医大、産業医大の位置づけはよくわかりません。

国立、公立(県、市)、私立それぞれに使命と建学の精神があります。
分かりやすい例として公立の横浜市立大学をとりあげてみます。

数年前のことです。
革新(?)市長が赤字財政の健全化のために、有識者による「大学審議会」を作り、大学解体も止む無しという結論を出しました。
ちっぽけな地方大学のことゆえ、そんなことはご存知ない先生方も多いのではないでしょうか。
結局は、今まで以上に横浜市に尽くすことという屈辱的な誓約をさせられて、一部の学部の解体による規模の縮小化ということで存続が決まりました。

そんな大学の卒業生が、横浜市から出て地方で働けといわれるのは大学も卒業生もとまどってしまうはずです。

しかし、現実はどうかというと平成19年まで60名の定員だったのが、平成20年には80名(20名は地域枠)、平成21年は90名となります。
増員30名はおそらく横浜市以外の神奈川県の市町村で働くように足かせをはめられることになりそうです。
もはや、市民税を投入する意味が失われているのです。
<関連サイト>
[PDF] 「公立大学法人横浜市立大学定款(案)」に関する 「大学人の会」の見解
http://www18.big.jp/~yabukis/2003/came-17.pdf
[PDF] 「市大を考える市民の会」通信
http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/news0220.pdf
話を戻します。
私立大学は私学助成金(違憲という意見もあります)を受けているとはいえ、国立大学とは設立趣旨がおおいに異なります。

(地方)国立単科医科大学の設立趣旨は一体なんだったんでしょうか。
まずはこの大学から「地方の医師不足」に国策として取り組むべきではないのでしょうか。

国立大学は国策に従い、公立大学は県なり市の政策に従い、私立は国策の影響を免れる。
それが筋(スジ)というものです。

地方分権を叫ぶなら、自治医大のような大学を増やし、ひも付き(?)の学生を養成する必要があります。
もちろん、学費は各自治体が負担することになります。

たとえば、国立の新設医科大学の多くは既存の地方国立大学と合併しました。
今一度切り離して、県に移譲して県立医科大学として学生をひも付きとする。
予算配分を国から県にというのならそのぐらいのことはすべきです。
そしてそれぞれの公立大学卒業生は県内なり市内で卒業後一定期間働く。
医師というだけで、国策であっちこっち動かされる。
違憲のにおいさえします。

大学入学時点で、そういったことを納得しておけば問題はありません。

ちょっと乱暴な意見でしょうか。

以下は ”NM online” に出ていた記事です。
特に賛成といった内容ではありませんが、紹介させていただきます。

地方の医師不足、その本当の原因とは?
……一番の問題は、実は地方の医学部に地方出身者が少なく、都市部出身者が多いことが最大の理由ではないか。
信大でも本県(長野県)出身者は例年2割いるかどうかであろうし、小生が接する全国の医学生から各大学の状況を聞いても地元は3割くらいの所が多く、さらに町村の出身者となると非常に少ない。

つまり都会で私立一貫校や塾など多額の投資をした者が、地方の医学部に多く進学しているという実態がある。

その者らが、従来は都市の大学の医局に「外様」で戻るより母校の医局に残ることがメリットが多いと判断していたのが、昨今の地方の切り捨てという世間の風潮の中、地方に残ることを避ける傾向にあり、ちょうど新制度で都市に研修病院が増えたことが重なり、都市に戻るようになったのが、地方の医師不足の主因だろう。

私も、この見方に同感である。
 
そもそも新臨床研修制度になる前から地方の農山村や漁村、
 つまり郡部は医師確保に悩まされてきた。
 
地方の医科大学が地方の医療を守るという本来の「公共的使命」から逸脱し、受験戦争のピラミッド構造に組み込まれ、時流に流されてきたことに問題があるのではないか。

 
厚生労働省が医師数増員を打ち出しているが、
農村部に医師が充足するのは数十年先になってしまうだろう。

 
地方分権は、まず医師確保から実践すべきではないか。
 
県によっては、医学部入試で地元出身者に特別枠を
設けているところもあるが、焼け石に水の感は否めない。

 
根本的に「地域の医師は地域が育てる」という方向へ、発想の転換が必要だろう。
 
こう言うと「教育を受ける権利」とか「職業選択の自由」を盾に
「都会の高校生が地方の医科大学に進んで何が悪い」と反論されそうだが、
何も都会の出身者に地方の医科大学へ来るな、と言っているのではない。

 
地方で医学を学ぶ以上は、医療が地域に密着している現実をしっかり認識した上で、
医療に託されている公共を担う「使命」を感じ取ってほしいのだ。

 
そうして少しでも多くの医学生に医療の手薄な地域、
切実に医師を欲している地域に残る勇気を持ってほしい。

 
人間の欲望をコントロールするのは難しい。
 
知識だけでは不可能だ。
 
しかし欲望のままでは社会システムは破綻する。
 
アメリカの金融危機がいい例だ。

 
人は何のために生きるのか。
 
この問いを医師教育の現場で発し続けることが大切だろう。


この記事に対するコメント

■「医師の使命感」だけでは解決できないのではないでしょうか。
私自身、医局の人事で地方の公立病院に約10年勤務しましたが、都会に帰って開業しました。
当直以外に官舎待機もあり24時間365日に近い拘束で残業手当も時間外手当もなく、「倒れる前に退職しないと早死にしそうだ」と真剣に思いました。
私が退職した公立病院は、最近医局から十分な数の医師を派遣してもらえず病棟閉鎖に追い込まれたそうです。
私の使命感が足りないからそうなったのでしょうか。
医師の待遇を考慮しなくても医局人事で医師を確保できた地方の公立病院の甘えがあったのではないでしょうか。

■同感です。
医者になるには私立大学は金持ちの子供しか進めません。
国公立でも医学部に合格するまでに塾や予備校にいかに投資するかが合格につながるという流れですね。
独学で医学部に入れるのはほんの一部なのでしょう。
でも、医師を養成するには税金がかかっている、一人1億くらいですか?、
せめて医師になるためには自分の実力だけでなく、税金がかかっているので何らかの社会への還元をしなくてはならないという意識を大学で教えてくれないのでしょうか?

■新医師臨床研修制度は、きっかけの一つであるものの、すべてとは言い難いと思います。
基本に四半世紀にわたる医師数抑制と診療報酬による公的医療費抑制策があり、「構造改革」としての地方行革による格差拡大、教育改革による国立大学の独立行政法人化、大学病院の独立採算制、大学院大学運営によって大学への医師集中せざるをえず、医師派遣機能が弱体化したのではないでしょうか。
つまり、絶対的医師不足に、構造改革が引き金を引いたということだと思います。各地で、医師の動態を検証すべきではないでしょうか。

■地方での医師不足は今に始まったわけではありません。
都会から医学部へ入学して、また都会へ帰っていく。
これも以前からの現象です。
つまり、地方へ残る理由がなければ、残りません。
大学の魅力でもいいし、地方での生活でもいいのです。
僻地を捨てて、寒村になるのと同じで、生活できなければいけないのです。
地方にその魅力があるのでしょうか?
その努力をしているのでしょうか?
公立の病院の多くは、駄目な市の職員が、総務や事務長をしています。
それで医療が成り立つでしょうか?
最近、市立病院などが閉鎖して、コメントが載っていますが、医師不足や研修医制度の問題以前に、経営のあり方が、あまりにもいい加減であることがあります。
すべての市立病院が閉鎖ではないのです。
医師不足を何とかやってきたのは、医療関係者が文句も言わずに、これまではやってきたからです。
僻地派遣にも耐えてきたからです。
研修医制度で、医局制度は破壊され、それも否定されたので、今の状態が、眼に見えてきただけです。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/irohira/200810/508039.html
出典 NM online 2008. 10. 6
版権 日経BP社


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by wellfrog2 | 2008-11-09 00:36 | 未分類
2008年 11月 02日

麻酔科医問題

麻酔科医がいないと手術が出来ません。
深刻な問題ですが、産科医・小児科医の不足ばかりがマスコミでとりあげられてこの麻酔科医不足の問題は影に隠れてしまっています。
以前、国立M大学の付属病院でも待遇が悪いという理由で同時期に大量に辞職するという出来事がありました。
今の低診療報酬が続くかぎり、勤務医の待遇改善は難しいところです。
私自身も麻酔科医は絶対数が不足なのか偏在なのかは分野が違うのでよくわかりません。

ニュース記事はいずれ閲覧できなくなります。
今年の医療界の大きな出来事としてドキュメントしておきたいと思います。

 ■ □ ■

国立がんセンター、麻酔の責任者が就任
麻酔科医の不足が深刻となっていた国立がんセンター中央病院(東京都中央区、土屋了介院長)に10月1日、麻酔部門の責任者として元横浜市立大附属病院麻酔科の准教授が新しく就任した。
同センターの常勤の麻酔科医はこれで5人となり、今年度末までに随時人員を補充していく考えだ。
これまでは手術件数を削減するなどして麻酔科医不足に対応してきたが、土屋院長は「来年4月には今まで以上に手術を行える体制を整えていきたい」と話しており、今回の就任がセンター全体の立て直しにつながることに期待感を示している。

日本で最大級のがん治療施設である国立がんセンターの麻酔科医不足をめぐっては、常勤の麻酔科医10人のうち半数の5人が昨年末から今年3月にかけて相次いで退職したため、一日当たり約20件だった手術を、3月から15件に減らし、院内に張り紙を掲示するなどして患者に周知した。
土屋院長は、昨年まで5000件弱だった手術件数が、今年は3500件弱にまで減少するとみている。

元准教授は同院の第二領域外来部長に就任し、麻酔部門の責任者としての役割を担う。
同センターではさらに、常勤の麻酔科医1人が9月末で退職していたため、これで常勤は5人体制に戻った。
土屋院長は、「麻酔科医の枠は14人まで用意できるが、すべては難しいので、キーパーソンに少しずつ来てもらいながら大学からの応援も借り、全体を改革していきたい。10月から3月の間に少しずつ戦力を増強していく。院内もまだ実感はわいていないと思うが、実際動き始めれば安心の雰囲気が広がっていくのでは」と話している。

麻酔科学会、東大、横浜市立大の連携が奏効
今回の麻酔科医の就任の背景には、日本麻酔科学会(並木昭義理事長)が協力し、東大や横浜市立大が連携して動いたことがある。

土屋院長は、6月に開催された日本麻酔科学会で、並木理事長に同センターの窮状を訴え、学会の協力を要請。
これを受けて学会が都内の主要大学に呼び掛け、東大大学院麻酔学の山田芳嗣教授(元横浜市立大医学部麻酔科教授)や横浜市立大附属病院麻酔科の後藤隆久教授らがこれに応えた。
 
横浜市立大附属病院は、1999年の患者取り違え事故発生後、院内を挙げて医療安全対策に取り組んでいるが、山田、後藤両氏は当時の中心メンバーだった。

土屋院長は、「横浜市立大はもともと手術部を立て直してきたキャリアがある。山田先生と後藤先生が『こういうタイムスケジュールでどうか』と解決方法を考えてくださった」と語る。

今回就任した元准教授は、山田、後藤両氏の下で彼らと医療に取り組んできた、いわば「腹心」。
院内の安全対策や就労環境改善などにも共に取り組んできた。

日本麻酔科学会の古家仁常務理事は、「学会としても無い袖は振れぬが、2人が声を上げてくださったからよかった。
横浜市立大は日本でも有数の麻酔科教室。
今回就任された先生も、山田先生や後藤先生にこれまで付いてきた方。
横浜市立大でも、女性医師のワークシェアの仕組みづくりなどを考えてきたキャリアや、立て直しに携わった実力のある先生だ。
今後も、がんセンターのことを彼だけに任せてしまうのでなく、横浜市立大や東大は全面的にバックアップして支えてほしい」と話している。

この動きを広げ、麻酔医不足解消に
また、古家常務理事は「がんセンターの場合は麻酔科医が働きにくい環境があった。
それが変わらなければ、上がどれだけ旗を振っても、下は付いてこず辞めてしまう。
他科の医師や臨床工学士、看護師など周囲のスタッフにも麻酔科医の仕事を理解してほしい。
麻酔科医は単に患者を眠らせているのではなく、外科医が手術しやすい状況をつくるなど、命にかかわる仕事をしているのだから、きちんと働ける環境を整えてほしい」と、就労環境の改善を求めている。
 
さらに、「今回のような動きが理解され、広がっていけば、みんなで助け合おうという動きが広がるのでは。麻酔科医が足りない地域も、やり方によっては補える」と、麻酔科医に対する理解の広がりが地域や医療機関での麻酔科医不足の解決策の一つになるとの見方を示した。

土屋院長も、「以前のような『寄せ集め』のやり方ではなく、きちんとした方法で麻酔科医を集めるべきだと思った。
手術前後の管理や、社会復帰までも今まで以上に任せていきたいというこちらの思いを(山田、後藤両氏に)伝え、先生方も応えてくださった」と話す。

がんセンター事務部門は厚労省の医系技官
がんセンターの麻酔科医が離職した理由については今年4月に、国家公務員であるため給与が一般の病院と比較して低いことや、病院の指導・管理体制の不備などと報道されていた。

がんセンターの手術は、複雑な全身管理を要求される救急医療を行うような急性期の医療機関とは違う。「麻酔科医は全身がどのような状態にあっても対応できるよう訓練されているが、がんセンターではなかなか麻酔の腕が発揮できない」(古家常務理事)。
このため、国立がんセンターには、手術麻酔ではなく緩和医療に関心がある麻酔科医が多いものの、麻酔科医たちはこうした業務に実際は従事できていなかったとの声も聞かれる。

ただ、こうした問題は、国立がんセンターが抱える問題の氷山の一角であり、がんセンターが厚生労働省の付属機関であることに一因があるとの指摘もある。
 
がんセンターの事務部門を担う運営局の局長は厚労省からの医系技官で、実質は院長と「同格」のポジションだ。
多くの場合、人事異動で担当者は2年程度で交代してしまうし、課された職務は年度内に終わらせねばならない。
このため、臨床現場と事務部門が乖離(かいり)し、さまざまな問題を引き起こしているとの見方もある。

国立がんセンターで勤務した経験のあるJR東京総合病院血液・リウマチ科の小林一彦主任医長は次のように語った。
 
「人事異動で入れ替わりやってくる人間が、病院の企画などを考える。がん対策基本法施行後、『がん対策情報センター』の設置など、さまざまなことが厚労省側から下りてきたが、現場の状況は省みられないまま。いつも突然何かが起こるので、われわれ現場の医師は、しらけてしまっていた。病院の事務サイドは院長ではなく、厚労省を向いて仕事をする。このため、国立がんセンターの内部では紛争が絶えなかった。
麻酔科医の問題は、単純に病院マネジメントの問題ではなく、がんセンターが抱えるさまざまな問題が集まって目に見える形になったものでは。
今回の麻酔科問題は、これまでの院長らが残した問題であり、こうした状態を立て直そうと土屋院長は組織の複雑な問題にも取り組み、がんセンターは着実に改善されてきている」

がん患者や家族たちの安心の、最後のよりどころとなる国立がんセンター。
土屋院長が語る「今以上の手術体制」まであと半年を切った。
http://www.excite.co.jp/News/society/20081001/Cabrain_18480.html

<コメント>
文中の「病院の事務サイドは院長ではなく、厚労省を向いて仕事をする」・・・・公立の小中学校の先生が教育委員会ばかり向いて仕事をしているのと同じです。
ある年インフルエンザが、6月という季節はずれの時期に修学旅行を契機に中学校で大流行したことがありました。
校医をしていた私には、一切欠席状況の連絡はありませんでした。
校長はその間、1日2回教育委員会には状況報告していたということを後で知りました。
馬鹿らしくなって校医はその年限りで辞めました。
私自身、それこそ幼稚園から大学卒業、そして医師になってからの10年近くまでは国公立でしたが、何だか”公務員”が苦手です。


<関連サイト>
開業医つれづれ日記・2
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-61.html
(非常に過激ですが真実が書かれています)

国立がんセンターの麻酔科医が相次ぎ退職
http://hon-5.blog.ocn.ne.jp/honshitsu/2008/04/post_80cb.html

国立がんセンター中央病院麻酔科
http://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/anesthesiology.html

横浜市立大学医学部麻酔科 教室紹介
http://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~masuika/introduction.html
(コメント;2006年(平成18年) 山田教授の東京大学医学部麻酔科学教室への転出に伴い、帝京大学医学部より後藤隆久を5代目教授として迎えました。・・・相も変わらずT大の先生は地方大学を踏み台にしています。今回の人事(左遷?)も何だか関係ありそうです。)
後藤隆久の 『コレだけは聞いて』 
http://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~masuika/frame.html
(この次のT大麻酔科教授?)



今回のテーマにたどりついたのは以下のサイトを覗いたからです。
医学部定員を増やさず医師を増やす方法?

■インセンティブは決してお金だけではありません。
教育を受ける若い医者が自分に付くということ自体もインセンティブだと申し上げたいと思います。
例えば、研修医が一人付けば医療の安全性が高まる。
■教育というのは決して教わる人のためだけではなくて、教える人のためでもある。
■教育は確かに負担だけれど、自分の身も守ってくれるし、医療の質を高めてくれる。その認識、ギブ・アンド・テークの発想がないと、職業教育というのは成り立ちません。
■余談ですが、うちの病院もこの間まで麻酔科ががたがたしていて、僕が職員から突き上げられ、そのことが雑誌に書かれたりもしました。
(現職の国立がんセンター中央病院病院長があたかも他人事のように書いています。現場をどれだけ見ているのでしょうか。上に立つ人間は鈍感力が大切とはいえ)
■1ヵ月前に、新しい部長が来て熱心にやっていたら、最近は「よく教えてくれています」と若い先生の方から言ってきます。1人の存在で変わっちゃうんですね。
(コメント;それって、もしかして某大学から着任した元准教のことですか?本人は本当は来たくなかったんではないんでしょうか。人身御供?スケープゴート?何だか政治的なにおいがします。)
出典 NM online 2008.10.30
版権 日経BP社


<きょうの一曲>
君恋し(STEREO Ver.)
http://jp.youtube.com/watch?v=33PACubYNmY&feature=related


フランク永井さん死去、低音の魅力戻らず
http://www.excite.co.jp/News/entertainment/20081102/Nikkan_p-et-tp0-081102-0002.html(2008年11月2日)
日本のムード歌謡の第一人者で、「有楽町で逢いましょう」「君恋し」「おまえに」などのヒット曲で知られる歌手のフランク永井さんが先月27日、都内の自宅で死去していたことが1日、分かった。76歳だった。

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by wellfrog2 | 2008-11-02 00:41 | 未分類
2008年 10月 26日

かえる切り抜き帖 2008.10.26

死亡の麻酔科医を書類送検=腕に多数の注射跡−埼玉県警
医療用麻薬を持ち出し自分で不正使用したとして、埼玉県警は3日、麻薬取締法違反(治療目的外施用)の疑いで、さいたま市見沼区、麻酔科医の男性=当時(42)=を被疑者死亡のまま、さいたま地検に書類送検した。
 
調べによると、麻酔医は5月12日、さいたま市見沼区内の勤務先病院で、医療用麻薬のレミフェンタニルとフェンタニルを治療以外の目的で自ら不正利用した疑い。
 
麻酔医は5月12日、午前9時30分ごろから手術前の患者に順次フェンタニルとレミフェンタニルを投与し、10時からの手術に立ち会った。
 
しかし、11時30分ごろから姿が見えなくなり、同僚が隣接するトイレの個室で倒れているのを見つけた。麻酔医は午後、死亡確認された。
 
死因は急性循環不全で、麻酔と直接関係はなかったが、トイレから麻酔医の血液とレミフェンタニルが混ざった液体が残る注射器が見つかった。
発見直前に使用したとみられる。両腕には多数の注射跡があり、常習的に使用していた可能性が高いという。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008100300401&rel=y&g=soc
出典 時事通信 2008.10.3
版権 時事通信社
<コメント>
首都圏のある大学病院の麻酔科で複数の麻酔科医がトイレでなくなっているという事件が以前にありました。
因果関係はわかりませんが、その大学の麻酔科の主任教授がその事件の直後に亡くなられました。
不可解な出来事として覚えています。

向精神薬20万錠、横流しか=診療所、暴力団関係者に−近畿厚生局
大阪府大東市の診療所が、不眠症治療に使う向精神薬「エリミン」約20万錠を、暴力団関係者に横流しした疑いがあることが19日、分かった。
近畿厚生局麻薬取締部は、麻薬取締法違反の疑いで同診療所などを家宅捜索し、流出先を調べている。
 
同部は、診療所の元事務長の男性(55)が7月にエリミン約140錠を譲渡目的で自宅に不正に所持していたとして、同法違反の疑いで書類送検。元事務長は横流しについては、関与を否定しているという。
 
調べでは、この診療所は2006年7月から2年間、エリミン34万7000錠を購入。毎月1万錠以上を仕入れていたが、処方記録がカルテに記載されていたのは2000錠程度で、残りは記録がなく、暴力団関係者に横流しされた疑いがあるという。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081019-00000019-jij-soci
出典 時事通信 2008.10.19
版権 時事通信社
’’’<コメント>’’’
最近、医師のとんでもない事件が相次いでいます。
昔なら考えられないような事件があります。
毎年誕生する医師がかつての倍になっています。
事件の確率も増える理屈ですが、はたしてそれだけでしょうか。


<阪大論文問題>元教授、他にも疑惑  05年英文誌実験データ、学会調査で判明
大阪大生命機能研究科の杉野明雄・元教授(64)=06年12月に懲戒解雇=による論文データの捏造(ねつぞう)問題で、阪大が不正を指摘した4論文に加え、別の1論文にも不正の疑いがあることが、NPO法人・日本分子生物学会の調査で分かった。
阪大は告発された4論文を調べただけだった。
同学会は「杉野元教授は長年、評議員を務め、学会の運営に深くかかわった。
説明責任を果たす必要がある」として調査。インターネットで報告書を公表した。

学会は杉野元教授の不正発覚後の07年4月、「論文調査ワーキンググループ」(委員長・釣本敏樹九州大教授)を設置。元教授の論文共著者ら20人から聞き取りし、9月27日付で報告書にまとめた。

新たに問題になったのは、05年に英文科学誌「Genes to Cells」に掲載された論文のデータ。調査で、実験に使ったとされる細胞株が、存在しなかった疑いが持たれた。
杉野元教授は「実験データの一部が何者かに持ち去られ、有効に反論できない」と主張したという。

5論文の不正の多くは、実験結果の画像データを複写して別の場所に張り付けており、報告書も「実験データは容易に操作できた」と指摘している。

問題が生じた背景として「共著者との連絡がほとんどない場合が多く、捏造やデータの取り違えがあった場合に看過される状態が生じていた」などと指摘。
さらに「研究競争への強い意識があり、論文発表の遅延による不利益を回避したいという気持ちが強かった可能性がある」などとした。

この問題は06年夏、共著者の同研究科助手(当時42歳)らがデータ捏造に気づき、研究科に告発して発覚。2論文の不正が指摘されたが、助手は調査中の同年9月、アジ化ナトリウムで服毒自殺した。

阪大は杉野元教授を懲戒解雇処分とし、その後さらに2論文の不正を指摘したが、その後は調査しなかった。
阪大は「仕組み上、申し立てがないと調査はしない」と説明している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000035-maiall-soci
出典 毎日新聞 10月17日
版権 毎日新聞社
<コメント>
告発者が自殺。
いたましいニュースです。


<番外編>
昨夜、東京で開催されたアクトス2008AUTUMに出席しました。
出席された先生もおみえのことと思います。
会場の席に用意されている講演関連資料の袋の中に、いつもは用意されているメモ用紙が入っていません。
仕方なくその袋や、資料のパンフの裏や余白にいっぱいメモをとりました。
講演会終了後に袋の中をよく見たら、講演で示されたすべてのスライドのコピーが丁寧に印刷された用紙が入っていました。
喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑な気持ちになりました。

講演後の懇親会には例によってMRさんも出席しました。
全国から集まっているようでしたが、20年前に大学病院に勤務していた際にお世話になった方がある県(結構遠くの県)の所長になって出席していました。
お互いその分だけ歳をとったわけですが、同じ時期同じ空間を共有したということで何だかとても懐かしくなりました。
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by wellfrog2 | 2008-10-26 00:03 | 未分類
2008年 10月 20日

肘や鎖骨上部のリンパ節は5mm程度でも要注意

リンパ節の大きさが1cm以上に達すると,検査の必要があるとされているが,これには例外がある。
ゲオルク・アウグスト大学(ゲッティンゲン)のWolfram Jung博士とLorenz Trumper教授は「リンパ節の部位によっては2cmでも問題ないものもあれば,5mmでも既に警戒域に達しているものもある」とDer Internist(2008; 49: 305-320)で解説した。

腫脹が4週間以上続いたら生検を
リンパ節の大きさのみを手がかりに正常か異常かを確定することはできないが,一般的には"直径1cm"が境界とみなされている。
リンパ節が長期にわたり著しく腫脹している場合には検査を行う必要がある。
 
ただし,患者が小児か成人かによって,大きさの解釈は異なる。
小児の場合には,リンパ節の直径が2cmまでであれば,大がかりな検査の必要はないが,成人では1.5cm以上に達していれば,悪性の原因疾患が潜んでいるリスクが高い。 

また,リンパ節は部位によっても大きさの解釈が異なる。例えば,鼠径リンパ節の大きさが2cmに達していることは健康人でも珍しくなく,直径1.5cmまでであれば正常と判定される。
これに対して,肘と鎖骨上部のリンパ節では,小児・成人を問わず,5mm以上の大きさに達していれば異常の可能性が高い。 

また,腫脹期間もリンパ節腫脹の原因を探るうえで重要な因子であり,リンパ節が腫脹している期間が2週間未満または1年以上であれば,原因が悪性腫瘍であることはきわめてまれである。
ただし,リンパ節の腫脹が4週間以上続いている場合には生検を実施して原因の解明を試みることが望ましい。 

リンパ節が腫脹するペースも重要な手がかりとなる。
腫脹が急激に大きくなる場合,感染,または進行の速い悪性腫瘍〔急性リンパ球性白血病(ALL),高悪性度非ホジキンリンパ腫,ホジキンリンパ腫,小細胞肺がんなど〕が疑われる。
これに対して,腫脹のペースが緩徐であれば,慢性リンパ球性白血病(CLL),慢性骨髄性白血病(CML),低悪性度の非ホジキンリンパ腫,慢性炎症が考えられる。
出典 Medical Tribune 2008.10.9
版権 メディカル・トリビューン


<コメント>
表在リンパ腺の腫脹はまず触診が基本でしょうが、エコーという診断ツールも存在することを忘れてはいけないと思います。
どこまで診断が出来るかという限界はあるのでしょうが。
<関連サイト>
リンパの腫れ原因
http://lphr.seesaa.net/category/2598740-1.html
術後に腕がむくまない乳がん手術は可能か
―センチネルリンパ節(見張りリンパ節)生検法への期待―
http://images.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.bsvc.co.jp/slide6.jpg&imgrefurl=http://www.bsvc.co.jp/sln06.htm&h=540&w=780&sz=72&hl=ja&start=44&um=1&usg=__eO_33n50yunq7AfIrprCMPsoPJg=&tbnid=PgAZCdRSIN3ShM:&tbnh=98&tbnw=142&prev=/images%3Fq%3D%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2591%25E8%2585%25BA%2B%25E5%259B%25B3%26start%3D36%26ndsp%3D18%26um%3D1%26hl%3Dja%26lr%3D%26sa%3DN

<きょうの一曲> ”Chicago”
Frank Sinatra - Chicago
http://www.kiraku.tv/category/6009/movie/1/bmOOYxU99fI


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by wellfrog2 | 2008-10-20 00:27 | 未分類
2008年 10月 19日

かえる切り抜き帖 2008.10.22

死亡の麻酔科医を書類送検=腕に多数の注射跡−埼玉県警医療用麻薬を持ち出し自分で不正使用したとして、埼玉県警は3日、麻薬取締法違反(治療目的外施用)の疑いで、さいたま市見沼区、麻酔科医の男性=当時(42)=を被疑者死亡のまま、さいたま地検に書類送検した。
 
調べによると、麻酔医は5月12日、さいたま市見沼区内の勤務先病院で、医療用麻薬のレミフェンタニルとフェンタニルを治療以外の目的で自ら不正利用した疑い。
 
麻酔医は5月12日、午前9時30分ごろから手術前の患者に順次フェンタニルとレミフェンタニルを投与し、10時からの手術に立ち会った。
 
しかし、11時30分ごろから姿が見えなくなり、同僚が隣接するトイレの個室で倒れているのを見つけた。麻酔医は午後、死亡確認された。
 
死因は急性循環不全で、麻酔と直接関係はなかったが、トイレから麻酔医の血液とレミフェンタニルが混ざった液体が残る注射器が見つかった。
発見直前に使用したとみられる。
両腕には多数の注射跡があり、常習的に使用していた可能性が高いという。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008100300401&rel=y&g=soc
出典 時事ニュース 2008/10/03-12:24配信
版権 時事通信社
<コメント>
随分前になりますがK県の某大学病院で複数の麻酔科医がトイレの中で亡くなるという事件がありました。
当時の麻酔科の教授が引責して辞職しました。
その後、その元教授もすぐに亡くなり、とても不可解な出来事でした。



向精神薬20万錠、横流しか=診療所、暴力団関係者に−近畿厚生局
大阪府大東市の診療所が、不眠症治療に使う向精神薬「エリミン」約20万錠を、暴力団関係者に横流しした疑いがあることが19日、分かった。
近畿厚生局麻薬取締部は、麻薬取締法違反の疑いで同診療所などを家宅捜索し、流出先を調べている。
 
同部は、診療所の元事務長の男性(55)が7月にエリミン約140錠を譲渡目的で自宅に不正に所持していたとして、同法違反の疑いで書類送検。元事務長は横流しについては、関与を否定しているという。
 
調べでは、この診療所は2006年7月から2年間、エリミン34万7000錠を購入。
毎月1万錠以上を仕入れていたが、処方記録がカルテに記載されていたのは2000錠程度で、残りは記録がなく、暴力団関係者に横流しされた疑いがあるという。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081019-00000019-jij-soci出典 時事通信ニュース 10月19日11時45分配信
版権 時事通信社
 


<コメント>
これも不可解なニュースです。
薬品卸会社からの入手なら2年もかからずに発覚したはずです。
診療所(多分 無床)でこれだけの睡眠剤が入手できること自体が不思議です。
現金問屋からの購入でしょうか。
もしそうだとすれば、同じことが起こらないように何らかの規制が必要と思われます。

たまたま先週、MSさんとの面接で薬剤の流通について雑談をしました。
ちょうど薬品卸業者2社が合併して巨大企業となった後のことでした。

諸外国ではこのような薬品卸会社はないように聞いています。
薬品卸会社。
これはこれで不思議です。

<きょうの一曲> ”サバの女王”
La reine de Saba
http://jp.youtube.com/watch?v=V-Jt8H3qPNw
Graciela Susana - La reine de Saba グラシエラ・スサーナ
http://jp.youtube.com/watch?v=L2UYjUlkIDA&feature=related
シバの女王/レーモン・ルフェーブル
http://jp.youtube.com/watch?v=MOf1SNgJyG0&feature=related
シバの女王(晩秋の上高地)
http://jp.youtube.com/watch?v=vKBTeMG_III&feature=related
reine de saba sylvie vartan
http://jp.youtube.com/watch?v=ANlHCBt7IdU&feature=related

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by wellfrog2 | 2008-10-19 00:05 | 未分類
2008年 10月 18日

研修医マッチング発表 2008.10.16

例年、研修医のマッチングは他人事でした。
しかし、今年は違います。
それは来春卒業予定の我が子がマッチングを受けたからです。
そのマッチングの結果発表が10月16日午後2時にネット上で発表がありました。
案の定、アクセスが殺到してサーバーがパンク状態になり、2時からの発表はなかなかつながらなかったようです。

幸い第一希望の病院に決まったとのこと。
発表前の数日間、胃が痛かったことを白状しました。

大袈裟ですが、ある程度自分の将来が決まるワンクリック。
6年前の大学合否の発表もこんな感じでした。

何かと問題の多い卒後研修制度。
医師偏在という医療界の生態系がおおいに乱されました。
誰が言い出したのか、どのような経緯で決まったのか。
いつものように誰も責任を取りません。

しかし、この制度により幅広い知識を持ったバランスのとれた臨床医が生まれるとすれば、それはそれで評価しなければなりません。

内科は、幅広い知識や経験を持つことは当然大切ですが、すべての科でこの制度が必要かどうか。
そういった検証が十分されないままの官僚主導の制度であることは間違いありません。

研修医、大学病院離れ続く 「マッチング」また半数割れ
来春卒業予定の医学生と研修受け入れ病院の両方の希望をコンピューターで突き合わせる「マッチング」の結果が16日、発表された。
大学病院で来春から2年間の臨床研修を受けることが内定した学生数は募集定員に対して49%と、4年連続で半数を割った。

研修医の大学病院離れが指摘されているが、その傾向が定着している形だ。

医師臨床研修マッチング協議会によると、卒業予定学生のうち8167人が研修を希望。
うち今回、研修先が決まったのは7858人(96%)だった。
研修病院は全国で1091病院。

募集定員(計1万1292人)に対して研修予定者が決まった割合を都道府県別にみると、富山(39%)が最も低く、鳥取(43%)、長崎(49%)などが5割を切った。
最も高かったのは東京(92%)。沖縄(84%)、神奈川(80%)、福岡(同)と続いた。
http://www.asahi.com/national/update/1016/TKY200810160314.html
出典 asahi.com 2008.10.16
版権 朝日新聞社

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<コメント>
書かれている内容のすべてに賛同というわけではありません。
先生方の感想はいかがでしょうか。


臨床研修制度で医学部生と指導医の意識調査を―舛添厚労相
厚生労働省と文部科学省は10月16日、「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」(座長=高久史麿・自治医科大学長)を開いた。
医師不足を招いた一因とされる臨床研修制度を見直すためのもので、今回で2回目。前半は3人の有識者からヒアリングし、後半は全出席者で意見交換した。
会議の最後に、舛添要一厚生労働相は、現場の医学部生と指導医の考えを把握するため、早急に意識調査をするよう厚労省と文科省の担当者に求めた。

今回の会議から初参加の塩谷立文部科学相は、「臨床研修制度によって医師不足に陥ることは最初から予測できたこと。舛添大臣と協力して、少しでも早く結論を出したい」とあいさつした。会議の前半は、札幌医科大の今井浩三学長、金沢大学附属病院の富田勝郎院長、長崎大医学部の河野茂部長の3人がそれぞれ意見を述べた。

今井学長は、私案として研修2年目の「自由選択」の期間(8月-翌3月の8か月間)を「地域医療」研修に充て、出身大学のある都道府県内の病院で臨床を経験させるプログラムを提案した。

舛添厚労相はこの私案に賛意を表明した上で、「(2年の研修期間を)1年に短縮してはどうか。一気に8000人医師が増えるので即効性はあると思う。そこで発生する問題についても、重点的に議論していきたい」との考えを示した。

富田院長は、「大学病院の医局制度の良さを適正に評価せず、医局崩壊を図ったことが問題だ」と指摘。「日本では大学病院が軸となって、『医の心』『倫理感』を大切にして、拝金主義、市場原理主義に偏らない真の医療を教育してきた。また、そのことが地域医療を支えてきた。大学の医局制度は、日本が150年かけて試行錯誤しつつ築いてきた『資本主義と社会主義の中庸をいく』素晴らしいシステムだ」と医局制度のメリットについて言及し、大学病院を基軸にして地域医療を立て直すべきだと強調した。
 
また、「大学病院専門医特別コース」を全科に適応するプランを提案。
これによって、
▽実質的に、研修期間が1年短縮することになる
▽医学部との連帯感が強くなり、卒業大学の病院に残る率が高まる
▽指導医が教育に力を入れやすくなる
▽地域医療が大学病院と行政の連携を強くする―などのメリットがあるとした。
 
研修医たちが研修先の病院で、手掛けた症例の数(かかわった症例の数)を競っている現状についても取り上げ、「(医師は)患者に対してそんなことを言ってはいけない。
一人の患者に対し、真心を込めて最高の治療を提供することが医師の役目だ」との持論を展開。
さらに、「地域医療は(経験の少ない)若い医師に任せればいいという意見は、地域(の患者)にとって失礼ではないか。そんな医師には誰も診てほしいと思わないはずだ」と疑問を投げ掛けた。

河野部長は、医学部生たちが講義を抜け出してマッチング試験を受けに行っていることや、研修医たちが希望以外の科を回ることを時間の無駄ととらえていることを問題点として挙げた。
また、長崎大の研修医が年々減っている現状を示した上で、「都市部と地方に適正にマッチングされるような制度をつくってほしい。まずは入り口である医学部の入学定員数を増やしてほしい」と強調した。

会議の後半は全参加者で意見交換した。
山形大医学部の嘉山孝正部長は、「医師数が足りない中で、教育の質を確保しながら、地域医療の崩壊と科ごとの偏在を改善していかなければならない」とした上で、「国家試験を医学部5年時に受験させてはどうか」「(政府予算の)教育費、医療費をもっと増やしてほしい」などと主張した。

聖路加国際病院の福井次矢院長は、研修医になる卒業生が全国で8400人しかいないのに、募集枠は1万1290人もあることが地域や科によって偏在が起こる原因だと指摘し、募集枠の適性化を求めた。また、医学部生の「卒前研修」の充実についても検討する必要があるとした。

意見交換終了後、舛添厚労相は厚労省と文科省の担当者に対し、医学部生と指導医にアンケート調査をするよう求め、「医学部生たちはお金で研修先を選ぶのか、それとも研修先の場所で選ぶのか、また教える立場の人たちはどんなことを考えているのか知りたい。その調査結果を基に議論を重ねたい」と述べて会議を締めくくった。今後も月に1回のペースで議論を重ね、年内には中間報告をまとめる考えだ。
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/18704.html


<コメント>
「・・・検討会」というのが、今回のように設置されます。
しかし、そこで選ばれ発言する「有識者」はどのようにして選ばれたのか、その経緯はいつも不明です。
そして結構「その方向」で物事が決まっていきます。
日本医師会、そんなのあるのか知りませんが全国大学医学部長会、研修医会、病院長会、勤務医会などの各医療界の代表者が集約した意見を述べる機会を設けるべきです。

いつも当事者は”蚊帳の外”というのが、お約束ごとのようになっています。
少なくとも当事者たる研修医や医学生の意見は聞いてあげるべきです。
間違っているでしょうか。

<関連ブログ>
大学病院、また半数割れ 若手医師8千人の研修先 続く"地域格差" マッチング結果公表 (1)
http://www.m3.com/news/news.jsp?pageFrom=m3.com&sourceType=GENERAL&articleId=81489&articleLang=ja


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三塩 清巳 『阿蘇』  油彩 キャンヴァス 8号
http://page14.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s113629392


<きょうの一曲>
Diana Krall - Love Letters : Live in Paris
http://jp.youtube.com/watch?v=l6uios2-3HE&feature=related



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by wellfrog2 | 2008-10-18 00:06 | 未分類
2008年 10月 17日

アルコールで脳が縮小

アルコールを飲めば飲むほど脳が縮小するという研究結果が13日、明らかになった。
米マサチューセッツ州のウェルズリー大学のキャロル・アン・ポール氏が率いる研究チームが、神経学の専門誌「Archives of Neurology」で発表した。

研究チームでは、適量のアルコールにより加齢によって進む脳容積の減少を食い止めることが可能かを検証しようとしたが、結果は不可能だったという。

同研究によると、生涯にわたって酒を飲まなかった人々が最も脳容積の減少が少なかった。
続いて、過去に飲酒していたが今は飲まない人々、現在適度な飲酒をする人々、現在大量に飲酒する人々の順で、脳容量の減少の割合が少なかった。

これまで、多くの研究によって適度の飲酒は心臓に良いとされてきた。
http://www.excite.co.jp/News/odd/E1223954805477.html


<関連サイト>
アルコールが脳に与える影響
http://www.kusaka-clinic.or.jp/kubota1.htm
酒飲みは10年早く脳萎縮が進行する
飲酒量から見た脳萎縮率を年代別に比較すると、興味深いことが分かる。
1日1合程度の飲酒では、脳萎縮の程度は非飲酒群と変わらない。
ところが、1日2合以上飲む人に注目すると、30歳代の飲酒群は40歳代の非飲酒群と同程度の脳萎縮を示している。
40歳代の飲酒群と50歳代の非飲酒群、50歳代の飲酒群と60歳代の非飲酒群でもほぼ同様のことが言える。
すなわち1日2合以上の飲酒をすると、脳萎縮が約10年早く進行することになる。



<番外編>
小児がん「神経芽腫」、遺伝子の変異解明 東大
東京大の研究チームは、小児がんの一種「神経芽腫」の原因の一つとなる遺伝子の変異を解明した。
細胞の増殖にかかわる酵素に異常を引き起こすという。
この変異は神経芽腫の中でも治りにくい症例の患者に多く見られる。酵素の異常な働きを抑える薬を開発すれば、効果的な治療につながるとみている。

研究成果は英科学誌ネイチャー電子版に16日発表する。

神経芽腫は神経のもとになる細胞ががん化する。国内で年間約千例あり、小児がんとしては脳腫瘍(しゅよう)に次いで多い。
多くは自然に治るが、「進行期」と呼ばれる一部の症例は抗がん剤や骨髄移植でも治療が非常に難しい。

出典 日経新聞・朝刊 2008.10.16
版権 日経新聞社


中止の集団検査、効果あった? 神経芽腫の死亡率半減
03年度まで行われていた小児がんの一つ、神経芽細胞腫(神経芽腫)の集団検査で、検査が始まる前に比べ患者数が3倍に増えていた一方、死亡率は半減していたことが、広島大の檜山英三教授(小児外科)の研究で分かった。
10月6日にドイツである国際小児がん学会で発表する。

神経芽腫は副腎や交感神経節にできる。発症は10万人に12~14人とされる。
尿検査で腫瘍(しゅよう)の有無が分かるため、84年度から生後半年の乳児を対象に集団検査が行われていた。
だが、腫瘍が見つかっても自然に治ることが多く、検査に伴う過剰診療が批判される一方、死亡率減少との相関関係も明確でないため、集団検査は03年度に中止された。

檜山教授は、集団検査の前後で神経芽腫になった乳児約4200人分のデータベースを作成。
集団検査導入前と、導入後について、人口に対する罹患(りかん)率と死亡率を比較した。
すると、導入後の子どもの罹患率は10万人に約31人で、導入前の約12人の約3倍に増えていた。
一方、死亡率は半分以下になっていた。
また、集団検査導入後に受診していなかった子どもと比較しても死亡率は半減していた。

集団検査の導入で、過剰治療につながる恐れがある腫瘍の発見が増えていたことが裏づけられた。
死亡率については、導入の前後で医療水準が違うなどの点から明確にはいえないが、集団検査で悪くなる前の腫瘍を見つけて早期治療につなげられていた可能性がある。

今回の研究結果がすぐに集団検査の再開につながるものではないが、檜山教授は「今後、検査時期や回数を見直すことを検討してもよいのではないか」としている。
http://www.asahi.com/health/news/TKY200809290285.html
出典 asahi.com   2008年9月29日
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by wellfrog2 | 2008-10-17 00:01 | 未分類