井蛙内科開業医/診療録(2)

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カテゴリ:糖尿病( 49 )


2008年 12月 02日

2型糖尿病患者の心イベント再発のリスク因子

Diabetes Care誌11月号に掲載された内容で勉強しました。

2型糖尿病患者の心イベント再発のリスク因子を特定
■毎年、心血管疾患(CVD)イベントの既往のある糖尿病患者の約6%に主要なCVD合併症が再発する
■CVDの既往のある患者におけるCVD再発予防は、医師にとって困難な課題である

■ベースライン時にCVDが認められた患者2,788名(コホートA)および観察期間中に初回の発作のあった患者844名(コホートB)を対象に、それぞれ解析した
■両コホートにおけるCVD再発の最も強力な予測因子はCVDの既往、特に心筋梗塞であった
■これらの結果には有意な臨床的意義がある
第一に、CVDの発症が心筋梗塞または血行再建(もしくはイベントの併発)である糖尿病患者、特に高齢男性には、綿密な追跡調査および強化治療を行う必要がある
第二に、インスリン投与患者では、イベント再発の頻度が高かった
第三に、トリグリセリド高値の糖尿病患者はCVDの2次予防において積極的な治療の対象となると考えられる
Diabetes Care 2008;31:2154-2159.
http://www.kanematsu-rmn.jp/news/takeda_dia/news2.php?mode=jpview&num=200811210027647

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by wellfrog2 | 2008-12-02 00:09 | 糖尿病
2008年 11月 27日

日本人2型糖尿病患者の治療

周知のように、肥満の割合が高い欧米と比べ,肥満の割合が低い日本の2型糖尿病患者では,インスリン分泌の低下が病態の主体となっています。
きょうは、このような病態に則した日本人特有の糖尿病治療についての座談会で勉強しました。
 

座談会
肥満の少ない日本人2型糖尿病患者に対する治療のあり方


司会:
東北大学大学院分子代謝病態学分野教授
岡 芳知 氏 

コメンテーター:
東京医科大学内科学第三講座主任教授
小田原 雅人 氏 
出席:
東北大学大学院再生治療開発分野教授
片桐 秀樹 氏 
奥口内科クリニック院長
奥口 文宣 氏
山田憲一内科医院院長 
山田 憲一 氏
東北労災病院糖尿病代謝内科副院長
  赤井 裕輝 氏 


非肥満例が多い日本人糖尿病患者 専門医の第一選択薬はSU薬
岡 
本日は,日本人の2型糖尿病治療について,病態に即した治療方法や適切な薬剤選択のあり方を中心に討議してまいりたいと思います。
 
まず,小田原先生,血糖コントロールの重要性についてどのようにお考えでしょうか。

小田原 
1型糖尿病患者を対象としたDCCTにより,血糖値を良好にコントロールするほど,網膜症,腎症といった細小血管症の発症が抑制されることが示されました(図1)。
血糖値の正常化は,人種差を越えて細小血管症の発症抑制につながることが疫学的にも明らかになっています。
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岡 
続いて,日本人の2型糖尿病患者の病態についてお伺いします。
日本では欧米ほど2型糖尿病患者の肥満の割合は高くありません。
日本と欧米における2型糖尿病患者の肥満度の違いについてご説明くださいますか。

小田原 
米国人糖尿病患者のBMIは平均32程度であるのに対し,日本人糖尿病患者のBMIは平均23.5程度です(図2)。
つまり,欧米では2型糖尿病患者のほとんどが肥満といっても過言ではありません。
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そうしたことから2006年に発表された米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病学会(EASD)の統一見解では,2型糖尿病と診断された患者には,生活習慣の改善とともにメトホルミンの投与が推奨されています。
欧州,米国では2型糖尿病患者に肥満傾向があることを前提にしているためです。
日本では非肥満例が2型糖尿病患者の3分の2を占めるのが現状であり,これをそのまま当てはめることは難しいと思います。

岡 
それでは,日本では2型糖尿病治療においてどのような薬剤選択が行われているのでしょうか。

小田原 
非肥満例が多い日本人の2型糖尿病患者には,スルホニル尿素(SU)薬をはじめとするインスリンの分泌を促進する薬剤の血糖低下効果が高いです。
 
2006年に行われたアンケート調査(日経メディカルオンライン,2007)において,糖尿病専門医が2型糖尿病の第一選択薬として最も多く回答したのは,非肥満例でSU薬,肥満例でビグアナイド薬でした。

肥満はSU薬の効果発現に大きく影響
岡 
海外のデータですが,SU薬の投与により,血糖値がひとまず低下するものの,次第に上昇に転じて投与開始1年後には投与前値に戻ってしまうという報告がありました。

山田 
日本における非肥満糖尿病の例では,体重増加がない場合,少量のSU薬で長期間にわたってコントロールが維持されることも少なくありません。
欧米では通常,診療は3?4か月に一度です。
きめ細かな患者への指導を行いにくいという状況なので,このこともSU薬の効果に対して影響しているかもしれません。

岡 
欧米人は日本人の2型糖尿病患者より対象の肥満度が高いだけではなく,生活習慣の改善が不十分であることも影響している可能性が大きいですね。

片桐 
米国白人の場合,基本的に膵β細胞が肥大化し,かろうじて血糖値を正常に維持している状況で肥満度が高まり続けるので,糖尿病を発症した時点でインスリンを分泌する予備力をかなり失っている例が多くあると考えられます。
そうしたことから欧米の2型糖尿病患者にSU薬を投与すると,一時的には効果を示しますが,いずれ膵β細胞が機能不全に陥ってしまうと考えています。

岡 
欧米人のインスリン分泌能は日本人の3倍近いですからね。

赤井 
肥満を呈していない日本人糖尿病患者でも,過去に肥満があり,極度の血糖コントロール不良を呈する間に次第に痩せていってしまうことがよくあります。

岡 
肥満自体が,膵β細胞に負担をかけているようにも思えます。
確かに肥満歴は血糖コントロールに影響を及ぼしますね。

山田 
非肥満例であれば,SU薬の少量投与によって比較的長期間,安定的に血糖をコントロールできると思います。

小田原 
清野裕らのデータによると,日本人の場合,空腹時血糖値が100mg/dL程度まで上昇すると,インスリン分泌量が増加しますが,空腹時血糖値がそれ以上になると,インスリン分泌量も低下します。
ところが米国白人の場合,空腹時血糖値が100mg/dLを超えた程度では,インスリン分泌量は低下しません。

インスリン抵抗性に対するSU薬の影響
小田原 
日本人に多く見られる比較的軽度の血糖上昇でインスリン分泌が低下する例では, SU薬が有効な場合が多いと考えられます。
また, SU薬が膵β細胞を疲弊させるという説はUKPDSの結果では否定的でした。
 
第3世代のSU薬のグリメピリド(アマリールR)では,新規症例に対する6か月投与でHbA1C値を平均7.6%から6.5%にまで低下させました(図3)。
しかも,最終評価時の投与量は平均1mg/日と低用量でした。
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片桐 
白人では,SU薬が効果を示さないわけではありません。
ただ,血糖改善効果が長期に持続しないのは,糖尿病を発症する時期まで膵β細胞に非常に大きな負担がかかっており,発症後にさらに負担が増すからと考えます。

小田原 
SU薬の日本人に対する血糖低下作用は長期にわたって持続するという報告が多いようです。
また,グリメピリドがアディポネクチンを上昇させることも報告されています。

奥口 
グリメピリドがインスリン抵抗性を改善するという文献もありますね。

赤井 
グリメピリドは,ある程度抗酸化作用も有すると言われていますがどうなのでしょうか。

小田原 
グリメピリドにインスリン抵抗性改善作用があることは間違いありませんが,そのメカニズムには諸説あり,何が主な作用か明らかではありません。
ただ,アディポネクチンの分泌を促進し,それ以外の悪玉アディポカインの分泌を抑制することもインスリン抵抗性改善の機序の1つと思われます。

糖尿病性腎症をいかに抑制するか
岡 
奥口先生はグリメピリド投与例を対象に糖尿病性腎症を検討したデータをお持ちとのことですが,ご紹介いただけますか。

奥口 
糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)に参加している施設のデータを元に,後ろ向き研究で2,251例の2型糖尿病患者におけるグリメピリド投与前後のHbA1C値と尿中微量アルブミン量(U-ALB)の増減について検討しました。
 
これによると,HbA1C値は投与開始3か月後に低下し,それが12か月後まで持続しました。
また,U-ALBの低下も見られました。
なお,12か月後に収縮期・拡張期の血圧も低下が観察されました。

岡 
血圧を低下させたメカニズムについては,どのようにお考えですか。

奥口 
グリメピリドの投与により血糖値が低下し,インスリン抵抗性が改善することが,血圧を低下させている可能性があると考えます。

体重増加を来しにくいグリメピリド
岡 
SU薬は原則的に体重増加を来しやすく注意が必要ですが,グリメピリドに関してはどのような印象をお持ちですか。

小田原 
グリメピリドとグリベンクラミド(ダオニールR)を比較したところ,BMIの低下度がグリメピリド投与群で大きかったと報告されています(Martin S, et al: Diabetologia 46: 1611-1617, 2003)。
グリメピリドは低血糖の発現頻度が低いので,それも体重増加の抑制に関係していると思います。

岡 
SU薬による脳のATP感受性カリウム(KATP)チャネルへの刺激が,食欲の増減に関与している可能性があるのではないかと思うのですが,片桐先生はどうお考えですか。

片桐 
経口血糖降下薬は,血糖値を低下させることにより,体重の増加に影響を及ぼすと思います。
なおかつインスリン分泌が促進されれば,体重が増加しても不思議ではありません。
さらにSU薬は,脳のKATPチャネルに働きかけ,食欲を増やすことも報告されています(Spanswick D, et al: Nature 390: 521-525, 1997)。

岡 
グリメピリド投与により患者の体重が増加し,対処に苦慮した経験はありますか。

赤井 
多少体重が増加しても血糖値の正常化を優先し,その後で体重対策を行うという方針で治療していますが,グリメピリド投与により体重が増加した例は経験していません。

奥口 
先程のJDDM研究の際にBMIも検討しています。
6,967例にグリメピリドを投与した際に,開始時と12か月後で変化は認められませんでした。

山田 
理想的な経口血糖降下薬の条件としては,十分な血糖改善効果を有する一方,低血糖を起こしにくく,体重増加を来さず,膵β細胞に対し保護的な作用があることなどがあります。
これらを踏まえ,欧米ほど肥満の割合が高くない日本の2型糖尿病患者の病態を考慮すると,どのような薬剤選択をすべきなのでしょうか。

小田原 
日本人の2型糖尿病患者において,HbA1C値を十分低下させ血糖コントロールを維持するためには,多くの場合SU薬は欠かせない薬だと思います。
科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドラインにも,細小血管症の抑制についてエビデンスがあるのはSU薬とメトホルミンだけであると記載されており,世界的に評価の確立した薬剤と言えるでしょう()。
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岡 肥満の割合が少ない日本人の2型糖尿病患者には,SU薬をベースにした治療が適しているということですね。

出典 MT pro  2008.11.20
版権 メディカル・トリビューン社


読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
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(循環器科関係の専門的な内容)
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by wellfrog2 | 2008-11-27 00:26 | 糖尿病
2008年 11月 23日

第2回「世界糖尿病デー」

世界糖尿病デーについては2008年11月15日のこのブログで書かせていただきました。

世界糖尿病デー
ttp://wellfrog2.exblog.jp/9663522/

きょうはその続編です。

糖尿病増加の流れ止まらず
糖尿病820万人,“予備軍”1,050万人,4年で250万人の増加

2006年における日本の糖尿病患者は約820万人,その“予備軍”は約1,050万人と推計され,両者を合わせると約1,870万人に達することがわかった。
厚生労働省(厚労省)が4月30日に発表した調査結果によるもので,4年前の調査に比べ,両者合計で約250万人増加していた。
近年,国は糖尿病対策を健康政策の重点項目に位置づけ,自治体による糖尿病予防の取り組みもさかんだが,今回の調査結果からは,増加の流れを食い止めるだけの効力はないことが示唆された。
より強力な対策の導入が必要かもしれない。


糖尿病の増加傾向が加速した可能性も 
調査は「平成18年国民健康・栄養調査」の一部として,厚労省が2006年11月に実施したもので,解析対象者は20歳以上の4,296例。
同集団における糖尿病,“予備軍”の割合を2006年10月1日現在の推計人口に乗じることで全国の有病者数を推計した。

なお,調査では判定基準として,HbA1c値が6.1%以上または糖尿病治療中の人を「糖尿病が強く疑われる人」,HbA1c値が5.6%以上6.1%未満で糖尿病治療中でない人を「糖尿病の可能性を否定できない人」と定義している。
日本糖尿病学会の診断基準ではHbA1cを糖尿病の正式な診断指標に採用していないが,前者を糖尿病型,後者を境界型などの“予備軍”に相当すると判断しても大きな問題はないというのが糖尿病専門家の見解だ。
そこで,ここでは前者を糖尿病,後者を“予備軍”と呼称している。

その結果,2006年における糖尿病患者は約820万人,“予備軍”は約1,050万人と推計された。厚労省では同様の調査を1997年と2002年に実施しているが,2002年の調査との比較では4年間で糖尿病患者が約80万人,“予備軍”が約170万人増加し,全体では約250万人の増加。
1997年と2002年の比較では5年間で糖尿病患者が約50万人,“予備軍”が約200万人増加し,全体では約250万人の増加であり,今回のほうが前回との調査間隔が1年短いことを考えると,糖尿病患者を中心に増加傾向が加速した可能性もある(図1)。

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また,性・年齢層別の有病率を見ると,今回は高齢女性での増加が顕著であった(図2)。 
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食事内容や食事パターンの見直しが必要か
「平成18年国民健康・栄養調査」では,生活習慣や栄養に関する調査も実施しており,今回結果が発表され,過去の調査との比較データも示されたが,そこからは糖尿病増加の要因が見え隠れする。

2型糖尿病の重要な成因である肥満については,男性では20年前の1986年調査に比べ,すべての年齢階級において肥満者の割合が増加していた。
一方,女性では肥満者の割合の増加は認められず,40歳代では20年前,10年前(1996年)の調査に比べ減少。20歳代の女性の約2割が低体重であった。

男性における肥満傾向が糖尿病増加に大きく影響していることが示唆されるが,エネルギー摂取量は男女ともにこの10年間で漸減傾向にある。
ただし,食事内容や食事パターンについては,多くの問題点を指摘できる。例えば,脂肪エネルギー比率が30%以上の人は成人男性で18.1%,女性で27.2%であり,男女ともに25%未満の人の割合が漸減し,30%以上の人の割合が漸増している。
また,若年層を中心に朝食の欠食率が増加,20歳代では男性30.8%,女性22.5%に及ぶ一方,夕食の開始時間は男女ともに20~60歳代の幅広い年齢層で午後9時以降と答えた人の割合が増加。
男性の30~40歳代においては午後11時以降の人が7%以上を占めていた。

運動についても,1週間にまったく行わない人が男女とも20~50歳代で約3割。運動習慣のある人の割合(1回30分以上の運動を週2日以上実施し,1年以上継続)は男女とも全体では3割程度であったが,男女とも30歳代では17.5%であるなど若年層で低かった。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0805/080502.html
MTpro 記事   2008年5月1日掲載
版権 メディカル・トリビューン社




最後に 北里研究所病院糖尿病センター 山田 悟先生の「世界糖尿病デー」についてのエッセイを紹介させていただきます。

糖尿病に関わる医療従事者は奮起すべき
ブルーに染まる東京タワーをロマンチックな風物詩にしてはいけない

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0811/081119.html

MTpro 記事  2008年11月18日掲載
(一部改変)


ブルーライトアップは日本発の発想
2006年12月20日に「糖尿病の脅威を認知する決議」が国連総会で採択され,11月14日は国連公認の「世界糖尿病デー」となった。
この日はインスリンの発見者でその功績によりノーベル生理学医学賞を受賞したバンティング博士の誕生日であり,ブルーのライトアップは,世界が一致団結して糖尿病に立ち向かおうという「Unite for Diabetes」キャンペーン〔2006年6月から国際糖尿病連合(IDF)がはじめたキャンペーン〕のロゴマークであるブルーサークルに由来している。
IDFのシリンク会長によれば,ブルーの色には糖尿病患者の明るい明日の意味がこめられているそうである。

世界糖尿病デーやブルーサークルの認知度は低い
世界糖尿病デーやブルーサークルに対する認識について問うアンケートを実施したところ,世界糖尿病デーを知っている方は3割に満たず,ブルーサークルに至ってはほんの数人しか知らなかったのである。
これは乳がん対策のシンボルマークであるピンクリボンを知る方に比較して格段に低い数値であった。
そして,さらに衝撃的であったのは翌15日の患者友の会で会員患者さんから出た発言である。「(糖尿病患者ではない)友人から“糖尿病になる人は悪い生活をしている人だ”と言われた」というのである。

“普通に生活をしていれば普通にかかってしまう疾病”であることを啓発すべき
2006年度の厚生労働省の調査によれば,糖尿病患者は820万人であり,予備軍を合わせると1,870万人を数える(成人の5〜6人に1人)。
すなわち,糖尿病は国民病であり,「今の日本人が普通に生活をしていれば普通にかかってしまう疾病」である。
しかしながら,今なお多くの国民は糖尿病に大きな関心を寄せず(乳がんも頻度の高い疾患であるが女性の20人に1人程度),なかには「糖尿病は悪い生活習慣を持つ人がなる特殊な疾病」ととらえている人がいるらしい。

糖尿病患者が抱える苦痛に思いをはせ,糖尿病患者が糖尿病療養を苦労しないで継続できる社会を作り上げるべく,社会に向かって情報を発信していく機会とするべきである。

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by wellfrog2 | 2008-11-23 00:10 | 糖尿病
2008年 11月 16日

2型糖尿病患者とHb値

2型糖尿病患者の多くでHb値が低下 貧血の予防・管理方法に重要な示唆
メルボルン大学(オーストラリア・メルボルン)と提携しているMerlin C. Thomas博士らによる研究で,2 型糖尿病患者におけるヘモグロビン(Hb)値の推移が検討された。
その結果は,糖尿病患者における合理的な貧血予防・管理方法の開発に重要な示唆を与えるものとなる。詳細は米国腎臓財団(NKF)のAmerican Journal of Kidney Disease(2006; 48: 537-545)に発表された。

腎疾患患者よりも低下
慢性貧血が多くの糖尿病患者に見られることは,複数の研究で示されている。
糖尿病患者の貧血有病率は慢性腎疾患を併発している非糖尿病患者と比べて高く,また貧血をより早期に発症することも報告されている。
糖尿病患者では,著しい腎障害がなくても腎性貧血が起こりうる。
Hb値が低下している糖尿病患者では,入院や早期死亡など不良なアウトカムに至るリスクも上昇することが知られている。
このリスク上昇は,糖尿病性腎症の合併や重症度とは無関係である。

同一の糖尿病クリニックに通院している2型糖尿病患者(503例)を5年間追跡した今回の前向きコホート研究で,被験者のHb値は全体的に1年で0.07g/dL低下することが示された。
糖尿病患者では,10年以上前に始まった血管の障害が進行した結果として貧血が起こると考えられる。
試験開始前に貧血が見られた被験者は12%であったが,5 年間のフォローアップ期間中さらに13%で貧血が発現した。
研究期間中にHb値の変動に対する介入は行われなかった。
Hb値の低下が最も大きかったのは,試験開始前にマクロアルブミン尿,腎障害,または大血管疾患が診断されていた患者であった。
試験開始前の腎障害がHb値低下の最も大きな危険因子であった。

細小血管疾患患者では,糸球体濾過値(GFR)の低下とともにHb値が低下していた。
GFRが90mL/分/1.73m2以上の患者や尿アルブミンが正常な患者では,5 年間のフォローアップ期間中もHb値は安定していた。
従来の方法で管理された貧血の被験者のHb値は1年で0.09g/dL低下した。
この低下はHbA1c値と関連していたが,腎機能とは関連しなかった。

尿アルブミン値が高い患者,腎障害または大血管疾患を合併する患者,高齢患者の3人に1人以上でHb値の低下が見られた。
Thomas博士らは,腎機能や尿アルブミンが正常な患者のスクリーニングはあまり意味がないであろうとしている。


貧血治療で意見分かれる
糖尿病患者が貧血を発症した場合の対処方法については意見が分かれている。
貧血が是正されれば,神経機能や運動耐性が改善される。
糖尿病と心不全を合併する患者でエリスロポエチンを使用すると,入院期間の短縮や心機能分類の改善が期待できる。
しかし,高血圧や末梢血管抵抗の増加といったエリスロポエチンやアナログ製剤による有害な作用が発現する恐れもある。
貧血是正の便益を検討した過去の複数の大規模臨床試験では,決定的な結果は得られなかった。

Thomas博士は現在,このテーマで大規模臨床試験を行っている。
同博士はNature Clinical Practice Nephrology(2007; 3: 20-30)で「糖尿病における貧血リスクの上昇は,糖尿病性腎症に伴う尿細管間質の変化を反映するものと考えられる。
尿細管間質が傷害を受けると,正常な造血機能に不可欠な間質線維芽細胞,毛細血管,尿細管細胞の間のデリケートな相互作用が阻害される。
特に,腎でのエリスロポエチン合成とHb値の関連が切断されてしまうことが,貧血を発症させる重要な因子であると思われる。
全身性の炎症,造血機能の低下,エリスロポエチン抵抗性,赤血球生存期間の短縮も,腎調整力低下を背景とした貧血を促進する」と述べている。

糖尿病性腎症,高齢,大血管疾患などの危険因子を持つ患者では,年に1回あるいは2年に1回のスクリーニングで貧血の早期発見が可能となる。


http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?phrase=腎性貧血&perpage=0&order=0&page=0&id=M4023291&year=2007&type=allround出典 Medical Tribune 2007.6.7
版権 メディカル・トリビューン社

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by wellfrog2 | 2008-11-16 00:09 | 糖尿病
2008年 11月 15日

世界糖尿病デー


昨日は「世界糖尿病デー」でした。
この世界糖尿病デー。
糖尿病への注意を喚起するために、世界糖尿病連合(IDF)が唱え、毎年11月14日に開催されています。

今年のテーマは、
「みんなのための糖尿病ケア(Diabetes Care for Everyone)」
ということです。

この糖尿病。
国内でも年々糖尿患者は増加しており、予備軍も含めると1870万人、4年前との比較では250万人増加しているとのことです。
40歳以上の年齢層では3人に1人が糖尿病または糖尿病予備群という計算になります。

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昨年の11月14日、東京タワーブルーライトアップの模様 (写真撮影:新庄章広)
http://www.wddj.jp/

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http://geocities.yahoo.co.jp/gl/music_land_studio/view/20071115

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http://tamagoairline.blog59.fc2.com/blog-date-200711.html

全国各地(国内)の関連イベント
http://www.wddj.jp/05_j_light_list_2008.html#aichi_blue

<きょうのブログ>
私が二階経産相発言に憤りを感じなかった理由
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/honda/200811/508536.html
行政はずっと「医師不足は偏在が問題、日本の医療費は無駄が多い」という情報操作を繰り返してきました。

<寄せられたコメント>
■確かにこの先10年20年は医師不足かもしれませんが、その先は大幅な人口減少で医師余りは間違いないと思いますが。
■開業医は暇だと思われており、病院の当直を手伝えという意見が出されているが、時間的にも経営的にも病院を手伝う余裕はない。
■開業医は過剰である。勤務医が訴訟や長時間労働で手当なしなどで退職するから勤務医不足だ。だから、勤務医の待遇を改善すればいいのだ。そうすれば勤務医が開業医になり、土日や夜診で苦労することもなくなる。
■医師過剰は医師のモラルを低下させる。すでに低下している医師がいるかもしれない。
■本田先生、もう一度原点に帰って冷静に改革スケジュールの再構築をしてみませんか。ご提案させていただきます。単純に増やすだけのシュプレヒコールではなく、冷静に将来を見据えて、10年計画をたてましょう。言葉は悪いが、どこにどれだけの医師をはりつけるのか。だからどういう青写真シナリオ設計図が必要なのか。もっと具体的に数字をいれていきましょう。
■本田先生の救急搬送受け入れ不能に対する大臣発言に対する憤りは最もです。これらの問題の基本には、制度や器は作るが、それを運用するための人材確保といったインフラがなければ出来ないという、当たり前の事を考えず、それは医者が働いてがんばれば良いという政治家や官僚の発想が根底にある事を、今回の経済の要の大臣ですら持っている事を示しています。医師を増やすために医学部の定員を増やすという話にしても、それだけの医師を増やすには当然教育する側の人員の確保がなければ出来ないという事は小学生でも分かる事ですが、それに対する答えも用意せずに案だけが提出されるというお粗末な国です。
■高齢化している我が国においては脳卒中患者が2030年まで増加する事が予測されていますが、専門的な医療が受けられなくなる時代が直ぐそこに来ています。このような専門疾患については人材を集中したセンター化を行い、搬送システムの整備を行わなければ医療レベルを維持して医療を全体に提供する事は出来ません。
金がないという問題がこのような話の時には必ず出てきますが、これは国のあり方、施策の中の優先順位の問題です。


<関連サイト>
二階経済産業大臣の発言に対し抗議しました
http://www.doctor2007.com/nikai.html
全国医師連盟
http://www.doctor2007.com/menu1.html

<コメント>
私は本田先生の話の内容より、寄せられたコメントに共感を覚えます。
私自身、開業医として医師会に所属しています。
満足のいかない点も多いのですが、医師連盟と分けて考えればその活動は決して間違っていることばかりではありません。
「全国医師連盟」に所属されている先生の多くは勤務医だと思いますが、開業医の立場も考えた言動なのか少し疑問も感じます。
臨床医の大半は勤務医か開業医です。
医師会が開業医側に偏っていたことは事実です。
逆に「全国医師連盟」が勤務医に偏ったところで、医師会に所属する立場としてはそのことを批判できません。
しかし、それぞれの立場を十分理解した上での言動をとっていただきたいと思うのです。
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by wellfrog2 | 2008-11-15 00:07 | 糖尿病
2008年 11月 13日

経口血糖降下薬の使い方 その2(2/2)

SU薬間でも安全性に差

井口 
非専門医の先生方がSU薬を使用する場合はどのようなことに注意すればよいでしょうか。

迫 
血糖コントロールにSU薬は不可欠ですが,SU薬を投与するにあたって何より大切なのは,
外来治療における低血糖の発生を充分考慮することです。
そのためには,SU薬は少量投与から開始するのが原則で,増量投与する場合でも,二次
無効を考えて高用量を漫然と投与しないことが必要です。
一方,コントロールが良好である場合でも低血糖の発現を予測して,SU薬の減量を絶えず
念頭に置くことも大切です。

井口 
第3世代SU薬のグリメピリド(アマリールR)による低血糖の発現についてはどのような印象
をお持ちですか。

清野 
低血糖の発現が少ないという印象はあります。
グリベンクラミドに比べ,グリメピリドは効果の発現がマイルドです。

井口 
グリメピリドは少量投与が可能なので,軽症の患者さんにも投与できます。

迫 
体重増加が少ないことから,グリメピリドは肥満を呈する患者さんにも投与が可能であり,
処方しやすい薬剤だと思います。

久富 
グリメピリドが低血糖を発現しにくいこと,体重増加を来しにくいことには,GLP-1が関与
しているのではないでしょうか。

井口 
心筋の虚血プレコンディショニングへの影響についてはどうでしょうか。

田尻 
グリベンクラミドが心筋の虚血プレコンディショニングに影響を及ぼし,心筋梗塞の発症を
有意に増加させるという報告があります。
心臓カテーテルの検査前にグリベンクラミドを投与している場合は,グリメピリドに変更する
といった配慮は必要でしょう。

井口 
非専門医の先生方においては,大血管イベント抑制のためにインスリン抵抗性を改善する
薬剤を積極的に投与する傾向が多く見られます。この状況をどのようにお考えですか。

松本 
特に循環器を専門とする先生方がチアゾリジン薬をよく選択しているようです。
ただ,チアゾリジン薬を投与する際には浮腫や心不全に注意を払うことが必要です。


費用対効果を考えた薬物治療が必要
井口 
経口血糖降下薬も種類が増え,今後は医療経済的な観点から薬剤を選択する必要
が生じる場合もあると思います。
この点について石井先生が興味深い検討をなさっていますので,ご紹介ください。

石井 
半年間でHbA1C値を1%低下させるために必要な1か月あたりの薬剤費を2006年
4月1日現在の薬価をもとに計算しました。
その結果,血糖値を下げる効果が弱い薬剤ほど割高に,一方,古くから使われている
薬剤ほど割安になっていました。
薬剤によって大きな差が出ています。

井口 
結果としてグリメピリドなどのSU薬が割安になるわけですね。
清野先生,全体を通じてSU薬による治療のポイントをまとめていただけますか。

清野 
日本人の2型糖尿病の病態を踏まえた治療としては,インスリン分泌を促進する薬剤
の投与が基本です。
一方で,日本人にはわずかなインスリン抵抗性も大きな負担になることを考慮し,SU薬を
ベースに生活習慣の改善をはじめ必要に応じて他の薬剤を併用するという方法をとる
べきでしょう。
また,従来言われてきたようなSU薬によって膵β細胞が疲弊して二次無効を来すという
見解は,見直さなければなりません。
そして,特定の経口血糖降下薬単剤で長期間安定して血糖コントロールすることは
難しいので,悪化したらその都度対応を考えていくことが重要です。

<番外編>
医師8人が一斉に辞表 給与引き下げに反発 大阪・阪南市立病院
大阪府阪南市の福山敏博市長が表明した医師給与の引き下げ方針などを受け、阪南市立病院の内科と総合診療科の医師8人が12日、そろって辞表を提出した。
 
全員が退職すれば病院運営に支障が出る可能性があるため、市は今後、市長と医師らの直接対話などを通じて妥協点を探り、慰留する方針。
 
同病院では、昨年6月から今年3月にかけて内科医5人を含む計12人の医師が退職。病院側は内科を一時休止する一方で、6月に歩合給与制度を導入して医師の平均年収を1200万円から2000万円に引き上げるなどの措置を講じた。
出典 日経新聞・朝刊 2008.11.13
版権 日経新聞社

以下は久坂部羊氏の産経ニュースでのコラムです。
<引用コラム>
この状況をどう見るか。意見は二つに分かれるだろう。

市立病院は市民の治療に責任を負う立場にある。それを給与が引き下げられるからといって、すぐ辞意を表明するなど、医師の使命感にもとる行為だと見る向き。
 
今ひとつは、給与を上げると言ったから就職したのに、来たら1カ月で引き下げるなんて、詐欺も同然だ、辞意の表明は当然であるという見方。

医師も生活があるから、不当な賃下げを押しつけられれば、職場を去るのも当然かもしれない。
しかし、病気の市民を見捨てるのかという批判もあるだろう。
市の財政が苦しいという新市長の言い分も、私利私欲から出た発言ではあるまい。
 
医師が泣くか、患者が泣くか、市が泣くか。みんなが笑顔になれる状況などあり得ない。
それが今の日本ではないか。
いつ自分が痛みを引き受ける立場になるか、わからないのが恐ろしい。
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/081112/acd0811120312002-n1.htm
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by wellfrog2 | 2008-11-13 00:38 | 糖尿病
2008年 11月 12日

経口血糖降下薬の使い方 その1(1/2)

特別企画
座談会
日本人2型糖尿病の特徴を踏まえた経口血糖降下薬の使い方

2型糖尿病の患者数は世界的に増加の一途をたどっているが,日本人と欧米人
の病態は大きく異なっていることが知られている。
日本人の2型糖尿病の特徴はインスリン分泌能の低下であり,それに即した治療,
薬剤選択が求められている。
 

司会:
九州大学大学院病態制御内科学講師
井口 登與志 氏 
コメンテーター:
日本糖尿病協会理事長 関西電力病院院長
清野 裕 氏 
出席(発言順):
済生会福岡総合病院副院長・糖尿病センター長
迫 康博 氏 
北九州市立医療センター糖尿病内科主任部長
松本 雅裕 氏
福岡市民病院第二内科部長  
石井 英博 氏
久留米大学内科学講座内分泌代謝内科部門准教授 
田尻 祐司 氏
佐賀大学肝臓・糖尿病・内分泌内科准教授 
久富 昭孝 氏 


日本人の2型糖尿病の
特徴は非肥満型とインスリン分泌障害

井口 
本日は,日本人の2型糖尿病の病態を踏まえた治療のあり方,特に適切な
経口血糖降下薬の選択について糖尿病専門医の先生方と討議してまいり
たいと思います。
清野先生,最初に日本人の2型糖尿病の特徴についてご説明くださいますか。

清野 
まず米国とアジア諸国における肥満度,糖尿病の頻度を紹介しましょう。
米国とアジア諸国における肥満と糖尿病の頻度を比較すると,
米国では人口の約65%がBMI 25以上,約30%がBMI 30以上である
のに対して,アジア諸国ではBMI 30以上の肥満の頻度は非常に低い
です。
しかし,糖尿病の頻度は日米でほぼ同等,シンガポールでは米国より高
くなっています
図1)。
このように,肥満の頻度に応じて糖尿病の頻度が増加するわけではない
ことがわかります。
f0174087_23432286.jpg

井口 
日本人の2型糖尿病の特徴は,欧米人と大きく異なっているわけですね。

清野 
そうですね。
インスリン抵抗性についても,2型糖尿病の米国白人患者ではほぼ全例
にインスリン抵抗性が認められるのに対し,日本人患者では約半数にしか
認められません。
一方,日本人のインスリン分泌能は白人のほぼ2分の1です(図2)。
f0174087_2344797.jpg


迫 
日本人はインスリン分泌能が低いことから,欧米型の食生活により肥満
になると容易に糖尿病を発症してしまいます。
日本人のインスリン分泌能を考慮したうえで治療戦略を立てることが重要
ですよね。

松本 
食生活の変化が日本人のインスリン分泌に変化をもたらしているので
しょうか。

清野 
いえ,インスリン分泌は低いままであり,これは日本人の体質的ものだと
考えます。
日本人は欧米人と違いほとんど肉を食べてこなかったので,インスリン
分泌は少なかったものの,十分糖代謝ができていました。
しかし,近年の生活習慣の変化により,インスリン抵抗性を若干来すと,
必要なインスリン分泌が補われず,糖尿病を発症するようになりました。


日本人の糖尿病治療のベースはインスリン分泌を促進するSU薬
井口 
それでは,日本人の2型糖尿病の病態に適した経口血糖降下薬の選択
についてお伺いします。
日本人の2型糖尿病患者の非肥満とインスリン分泌不全という特徴から
考えると,どのような薬剤を選択するべきと考えられますか。

石井 
日本人の場合,インスリン分泌が低下しているので,インスリン分泌を
促進する薬剤の選択が理にかなっている
と思います。さらに,プライマリケア
医から専門医に紹介されて来る患者さんは重症例が多いため,血糖降下作用
に優れたSU薬を中心に投与するケースが多くなります。

田尻 
石井先生と同様です。
糖尿病の初期の患者さんが来院された場合は空腹時血糖値が高い患者さん
にはSU薬を中心に投与し,食後高血糖が見られる場合にはα-グルコシダーゼ
阻害薬を併用
することもあります。

迫 
当院の初診紹介患者さんでも,治療開始時に既に空腹時血糖値が高く,HbA1C
値8%以上の患者さんが大半を占めますので,まずは少量のSU薬を投与開始
してインスリン分泌を促進し,空腹時血糖値を140mg/dL以下を目標に,HbA1C値
7.5%以下まで低下させることが治療の第一歩
だと考えます。


β細胞を疲弊させるのはSU薬ではなく高血糖
井口 
SU薬の投与にあたっては,二次無効を懸念する先生方もおられます。
SU薬の負荷により膵β細胞の疲弊が進み,二次無効が生じるという見解があり
ますが,もしそうであれば,膵β細胞が疲弊しやすい日本人にSU薬の使用が適
しているのかという問題が浮かび上がりますが,いかがでしょうか。

清野 
まず,SU薬の作用機序についてご説明します。
SU薬は,膵β細胞に存在するSU受容体に結合し,K+チャネルを閉ざし,Ca2+
チャネル開口によりインスリンを分泌させます。
このK+チャネルはATP感受性ですから,SU薬がK+チャネルを閉ざすには,
一定量のATPが必要です。
しかし,高血糖のために糖代謝が低下すると,ATPは産生されません。
SU薬による二次無効と言われるのは,この高血糖によるATP産生低下によるもの
と考えられます(図3)。
f0174087_23444597.jpg


迫 
高用量のSU薬を投与しても空腹時血糖値が低下しない症例に中間型または遅効型
インスリンを夕~就寝前に追加投与すると,空腹時血糖値が低下するとともにSU薬
が効果を示すことはよく経験します。
このようにSU薬の作用効果は,その時の血糖値の状態(低いか高いか)により大きく
変化することから,高血糖そのものが膵β細胞の機能に影響を与えていることが
わかります。

清野 
米国人糖尿病患者の膵β細胞容積を治療法別に見た検討では,肥満群,非肥満群
とも経口血糖降下薬による膵β細胞の減少を示唆する結果は見られませんでした(図4)。
現在,SU薬が膵β細胞を疲弊させるというエビデンスはなく,高血糖によりアポトーシス
が進み,膵β細胞の機能障害あるいは数の減少が起こると考えられています。
そのような状態にあっては,SU薬に限らず他の経口血糖降下薬もすべて二次無効を
来すと言えます。
f0174087_2345862.jpg


井口 
なるほど。
しかしわれわれの検討では,高血糖の症例および高血糖で第2世代SU薬のグリベンクラミド
(ダオニールR)を使用している症例において,膵β細胞のアポトーシスが引き起こされる
可能性が高いことを示唆する結果が得られています。

久富 
グリベンクラミドなどを最大投与量に近い用量で投与された患者さんが二次無効を来し,
われわれの施設に紹介されて来るという経験は非常に多いですね。

清野 
グリベンクラミドはSU薬のなかでもインスリンの分泌を強力に促進し,インスリン分泌も遷延
するため,その可能性はあるかもしれません。

井口 
SU薬による膵疲弊については議論の余地があるようですが,いずれにしても高血糖が
膵β細胞に悪影響を与えることは間違いなく,やはり糖尿病治療においては血糖コントロール
が最も大事であると言えますね。


出典 Medical Tribune 2008.10.23,30
版権 メディカル・トリビューン社
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by wellfrog2 | 2008-11-12 00:25 | 糖尿病
2008年 11月 06日

きめ細かい糖尿病治療を

第51回日本糖尿病学会年次学術集会 ランチョンセミナー
動脈硬化進展阻止を目指した糖尿病治療 2007年5月22日(木)から3日間にわたり、東京国際フォーラムにて開催された第51回日本糖尿病学会年次学術集会 ランチョンセミナーの記事で勉強しました。

日本人の2型糖尿病
http://wellfrog2.exblog.jp/9532048/
メトホルミンの多彩な作用
http://wellfrog2.exblog.jp/d2008-11-05
の続きです。


種々の指標を評価し、きめ細かい糖尿病治療を
このように、長年使用されてきたメトホルミンは、近年になって新たな知見が次々と報告され、高い注目を浴びる糖尿病治療薬の1つとなっている。
わが国と海外におけるメトホルミンの用量が異なることはよく知られているが、近い将来、欧米と同等用量のメトホルミン使用が可能となれば、2型糖尿病に対して、より高い効果が認められる可能性も期待できる。
 
2型糖尿病では診断直後から、より厳格に治療しなければ動脈硬化は進行すると前述したが、食事・運動療法の効果をより高める薬剤を第一選択薬として選択すべきであろう。
単独では低血糖を惹起しない薬剤、血管障害発症阻止に直接的に関与する薬剤を選ぶべきであろう。
 
もう一点、2型糖尿病患者に対する薬物投与開始後の治療方針について、強調しておきたい。
2008年4月より、経口血糖降下薬の投与開始後6ヵ月以内の患者などにおいては、月2度目のHbA1cないし、グリコアルブミン(GA)の測定が、医療保険で算定可能となった。
したがって、選択した経口血糖降下薬の有効性の判定や的確な用量の決定、あるいはインスリン投与量の決定のために的確に情報を得ることが保険診療で実施できることとなった。
薬物治療を開始したばかりの患者では大幅に血糖値が変動する可能性があることから、臨床医はこうした患者の来院時血糖値や尿糖の有無および短期間の血糖応答を反映する指標、例えばGAなどを頻繁に測定し、評価すべきである。
動脈硬化症の発症・進展阻止を図るためにも、IMT、PVW(脈波伝播速度)、ABPI(Ankle Brachial Pressure Index)などを測定し、その成績を患者に示し、きめ細かな糖尿病治療をともに実践していくべきであろう。


http://www.carenet.com/diabetes/jds51/text_01.html
出典 Care Net.com
版権 ケアネット

f0174087_14251752.jpg

三塩清巳 油彩12号『裏町(パリー)』
http://page3.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c196525183

<きょうの1曲> ”Autumn Leaves”
Autumn Leaves / Cannonball Adderley with Miles Davis
http://jp.youtube.com/watch?v=xvL-i0VE7Co&feature=related
Diana Krall - Autumn Leaves
http://jp.youtube.com/watch?v=EnAD_KULFBo&feature=related
Autumn Leaves Frank Sinatra
http://jp.youtube.com/watch?v=g8ceAMfbzxQ&feature=related
Richard Clayderman - Autumn Leaves
http://jp.youtube.com/watch?v=lxSZNVrBLLc&feature=related
Nat King Cole - Autumn Leaves
http://jp.youtube.com/watch?v=Gnp58oepHUQ&feature=related
Autumn Leaves(枯葉)
http://jp.youtube.com/watch?v=ekcYFLNWMjw&feature=related
(日本語で唱っています)
Edith Piaf - Autumn Leaves
http://jp.youtube.com/watch?v=n2s2tPORlW4
Autumn leaves
http://jp.youtube.com/watch?v=TzH4zt9Ei8g&feature=related
Bill Evans Trio - Autumn Leaves
http://jp.youtube.com/watch?v=89B6OmBuG4A&feature=related
Stanley Jordan plays "Autumn Leaves"
http://jp.youtube.com/watch?v=baDM3_6w8-E&feature=related

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞくhttp://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
井蛙内科開業医/診療録http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)

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by wellfrog2 | 2008-11-06 00:32 | 糖尿病
2008年 11月 05日

メトホルミンの多彩な作用

第51回日本糖尿病学会年次学術集会 ランチョンセミナー
動脈硬化進展阻止を目指した糖尿病治療
2
007年5月22日(木)から3日間にわたり、東京国際フォーラムにて開催された第51回日本糖尿病学会年次学術集会 ランチョンセミナーの記事で勉強しました。

昨日の
日本人の2型糖尿病
http://wellfrog2.exblog.jp/9532048/の続きです。

では、実際に動脈硬化進展の抑制を念頭において、糖尿病治療薬を選択する上では、どのような点に留意すべきだろうか。
私は、血糖応答は「糖のながれ」の結果であると捉え、特に、食事によるブドウ糖の流入、インスリン分泌動態、肝の糖放出および取り込み、筋の糖取り込みといった種々の制御因子を解明してきた。
2型糖尿病患者は、その1例1例、病態生理が異なる多彩な例をまとめて呼んでいる集団であり、われわれが今手にしている様々な治療薬は、「乱れた糖のながれ」のさまざまなポイントを改善する。
良好な血糖コントロールを目指すためには、臨床医が「糖のながれ」を念頭において、患者1人1人の病態に合った薬剤を的確に選択する必要がある。
そのためには、新しい薬剤のみならず、従来の糖尿病治療薬に関する新たな知見にも注目して、その作用を十分に理解する必要がある。
メトホルミンは一般に、肥満を合併した2型糖尿病患者で有効と考えられている。
しかし私どもは、メトホルミンの大規模前向き観察臨床研究「MORE(Melbin Observational Research) study」で、SU薬およびα-GIを併用しており、インスリン分泌不全を呈すると考えられる患者に対しても、メトホルミン併用により、HbA1cの低下が認められたことを報告してい。
この研究でBMI 25以上の患者のみならず、BMI 20以下の患者でも、同様にHbA1cの低下がみられたことから、本剤の効果は、肥満のない患者において有効であることが示唆された。
 
さらにメトホルミンは最近、極めて多彩な作用を有する薬剤であることが明らかになってきた。私どもが、肥満の2型糖尿病患者に3ヵ月間メトホルミンを投与したところ、MR Spectroscopyで検索した肝細胞内の中性脂肪量は有意に低下し、生理学的濃度下でのインスリンレベルにおける全身の糖取り込み率は有意に増加した(P<0.05、Paired-t検定)。
またメトホルミンは、軽度のALT上昇を認めた非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)患者のトランスアミナーゼのレベルを改善し、肝臓の容積を低下させたことが報告されている※。

※メトホルミンは、肝機能障害の患者に対する投与は禁忌とされており、現状では、基準値内での使用が基本となっている。

メトホルミンの様々な作用をもたらすメカニズムについても、次第に新たな知見が蓄積されてきている。
メトホルミンが食欲を低下させることはよく知られているが、本剤投与により、GLP(Glucagton-like peptide)-1の食後レベルが有意に上昇したとの報告がある(図1)。
GLP-1は食欲抑制作用を持つインクレチンである。
GLP-1増加の作用機序として、GLP-1を分解する酵素であるDPP(Dipeptidyl peptidase)-IVの作用をメトホルミンが阻害することが挙げられる(図2)。
また本剤は、食欲亢進をもたらすグレリンに対して、食後のレベル低下を延長させるとも報告されている
図3)。

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図1. メトホルミン投与による食後の血清GLP-1レベル
(BMI30以上の非糖尿病男性10名にメトホルミン2,550mg/日*を14日間投与後、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実施)
*わが国におけるメトホルミンの1日最高投与量は750mgです。

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図2. メトホルミンのDPP-IV阻害作用
(2型糖尿病患者8例にクロスオーバー法で、メトホルミン1gあるいはプラセボを1週間投与した後、血漿中のDPP-IV活性を測定)

f0174087_2318439.jpg

図3. メトホルミン投与による食後の血清グレリンレベル
(食事療法のみの2型糖尿病患者11例と、メトホルミンを単独投与した2型糖尿病患者10例に600kcalの朝食を与えた後、血中のグレリン濃度を測定)

一方私どもは、ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットを用いた研究から、水晶体、坐骨神経、腎皮質において、糖尿病血管障害発症の原因の一つであるAGEs(Advanced glycation endproducts:終末糖化産物)の蓄積が、メトホルミン投与により、有意に抑制されることを明らかにした(一元配置分散分析あるいはKruskal-Wallis検定)。
メトホルミンがAGEsの産生を阻害すると、たとえ同程度の血糖コントロール状況であっても、動脈硬化を含む血管障害を抑制できるものと考えている。
さらにメトホルミンは、炎症に関わる種々の因子、血栓形成に関わる種々の因子、また内皮保護作用を含め、様々な心血管疾患発症・進展の危険因子にも改善作用を有すると報告されている()。

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表. メトホルミンの心血管危険因子への作用
メトホルミンは、AMPK(AMPキナーゼ)の活性化(リン酸化)を介し、特に肝での糖新生および脂肪蓄積を抑制することで、血糖改善作用を発揮する。
また本剤は、筋肉組織においてもAMPKの活性を亢進し、骨格筋における脂肪酸の燃焼などを高める可能性があると考えられている(図4)
f0174087_23201053.jpg

さらにごく最近、メトホルミンはOCT-1(Organic Cation Transporter-1)によって、肝に積極的に取り込まれ、一部は癌抑制遺伝子として知られるLKB1を介して、AMPKを活性化していることなども明らかになってきた。
このことから、メトホルミンには発癌リスクを抑制する可能性についても示唆されている

http://www.carenet.com/diabetes/jds51/text_01.html
出典 Care Net.com
版権 ケアネット

<きょうの一曲> "ワインレッドの心"
53秒で聞く「ワインレッドの心」(安全地帯)
http://video.taggy.jp/detail/187181384
ワインレッドの心
http://jp.youtube.com/watch?v=HGy6AH-RR0U
ワインレッドの心
http://jp.youtube.com/watch?v=isLjC8na08Q&feature=related
安全地帯 「ワインレッドの心」
http://jp.youtube.com/watch?v=_X03u_MltGk&feature=related
ワインレッドの心 / 井上陽水
http://jp.youtube.com/watch?v=hQcJzYBxgkE&feature=related
ワインレッドの心 by 美空ひばり
http://jp.youtube.com/watch?v=zIWb685-RNY&feature=related
(ダウンロードに少し時間がかかります)


読んでいただいてありがとうございます。
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by wellfrog2 | 2008-11-05 00:07 | 糖尿病
2008年 11月 04日

日本人の2型糖尿病

第51回日本糖尿病学会年次学術集会 ランチョンセミナー
動脈硬化進展阻止を目指した糖尿病治療

2007年5月22日(木)から3日間にわたり、東京国際フォーラムにて開催された第51回日本糖尿病学会年次学術集会 ランチョンセミナーの記事で勉強しました。
以下の内容は5月24日(土)に行われたランチョンセミナー「動脈硬化進展阻止を目指した糖尿病治療」のものです。

近年大きく変化している日本人2型糖尿病
わが国における2型糖尿病の病態が、近年大きく変化していることに気付いておられることでしょう。
かつての日本人2型糖尿病患者の多くは、欧米人2型糖尿病患者とまったく異なり、非肥満でインスリン分泌能が低かった。
このため、薬物治療においては、まずSU薬を投与し、それでも血糖コントロール不良の場合には、インスリン治療を開始した。
一方、肥満がないことから、細小血管障害に比べ、動脈硬化性疾患の発症は、決して多いとはいえなかった。
 
しかしわが国においても、この20年間で、肥満を伴う2型糖尿病患者が急増している。
このため、日本人2型糖尿病は、インスリン分泌不全に加え、インスリン抵抗性をも有する病態となり、従来の治療法では、良好な血糖コントロールを維持しにくい例が増加するとともに、動脈硬化に起因する疾患の併発が極めて多く認められるようになった。
 
こうした状況の下、今日の日本における糖尿病治療の所期の目標が、脳梗塞ならびに心筋梗塞の発症あるいは進展阻止へと転換してきた、と断言したい。
ここでは、日本人2型糖尿病における動脈硬化症の発症・進展抑制を目的とした血糖コントロール方式について解説してみたい。特に長い歴史を有する薬剤でありながら、近年その評価が急速に高まっているメトホルミンについて、その多彩な効果と作用メカニズムを紹介したい。

厳格な血糖コントロールは、動脈硬化症の進展を抑制しうるか?
良好な血糖コントロールを維持することが網膜症、腎症といった細小血管障害の発症・進展を阻止することのエビデンスは多い。
一方、長年の平均HbA1c 7.9%と7.0%で比較したULPDSの成績などから、動脈硬化性疾患の進展阻止には血糖コントロール状況が関与しない、との見解も多い。 

2008年6月にサンフランシスコで開催されたADA(米国糖尿病学会)で、種々の新しい大規模研究結果が発表された。
2型糖尿病患者11,140例を対象に、厳格な血糖コントロールによる血管合併症の抑制を検討した、世界最大規模の国際共同無作為化比較試験「ADVANCE(Action in Diabetes and Vascular Disease)」では、5年間追跡した結果、強化療法群(平均HbA1c 6.5%)では従来療法群(平均HbA1c 7.3%)に比べ、腎症の発症と進行リスクを21%軽減したが、心筋梗塞と脳卒中の発症リスクの軽減効果を統計学的に証明するまでには至らなかった。
またACCORD(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)試験の中間解析では、HbA1c 6.0%未満を目標として強化療法を行った群(結果的に平均HbA1c 6.4%)では、従来療法群(平均HbA1c 7.5%)より全死亡がわずかではあるが、増加したことが報告され、「厳格な血糖コントロールは死亡を防ぎ得ない、低血糖を起こすことは死亡を増加させるのでは」という論議を引き起こした。
しかし重要な事実は、この強化療法群における死亡率は、米国で同様の危険因子を有する患者の平均死亡率の1/3 から1/4であったことである。 
これらの論議に対して私は、
(1)「厳格な血糖コントロール」がなされている、といえるのか?、
(2)進展した動脈硬化の進展阻止はたやすくない!
の2点を強調しておきたい。

(1)私どもは、11,000例のデータベースから、HbA1c 6.5%未満の2型糖尿病患者100例を抽出し、前向き解析を行った。
これら患者では、種々の糖尿病治療薬やスタチン系薬剤、降圧薬などの併用により、3年間にわたって血清脂質、体重、収縮期および拡張期血圧が正常域に収まっていたが、エコー法による頸動脈IMT(内膜中膜複合体肥厚度)は、開始時に既に進展していた。
次に対象患者を、平均HbA1cが3年間で0.2%超上昇した群(試験開始時平均HbA1c 6.0%→3年後の平均HbA1c 6.5%)と、0.2%超改善した群(試験開始時平均HbA1c 5.9%→3年後の平均HbA1c 5.6%)に二分して評価したところ、HbA1c上昇群では、IMTが試験開始時よりさらに増加(+0.036mm/年)していたのに対し、HbA1c改善群では減少しており(-0.035mm/年)、両群の差は有意であった(P=0.0002、ANOCOVA)。
この成績から、すべての指標を良好にコントロールすれば、進行した早期の動脈硬化も退縮する可能性があることが示唆された。
また逆に、極めて厳格な血糖(健常人に近似した状況)ならびに血圧、脂質のコントロールを継続しなければ、動脈硬化は確実に進行すると捉えるべきであろう。
 
さらに
(2)2型糖尿病と診断された時期から積極的にコントロールして、決して動脈硬化を進行させないことが治療の目標、と捉えるべきではないだろうか。

http://www.carenet.com/diabetes/jds51/text_01.html
出典 Care Net.com
版権 ケアネット

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by wellfrog2 | 2008-11-04 00:08 | 糖尿病