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2008年 10月 31日

カンデサルタンと2型糖尿病の網膜症

降圧薬カンデサルタン、2型糖尿病の網膜症に対する有効性を確認
アンジオテンシンII受容体遮断薬(ARB)であるカンデサルタンは、2型糖尿病における軽度~中等度の網膜症に対する改善効果を有することが、国際的な大規模臨床試験DIRECT-Protect 2により明らかとなった。
糖尿病性網膜症は、依然として生産労働年齢人口の失明の主要原因である。2型糖尿病の診断時に約40%が網膜症を併発しており、6年後にはさらに22%が発症するとされる。これに対し降圧薬の有効性が示唆されているが、網膜症をエンドポイントした試験は行われていないという。
デンマークOdense大学病院眼科のAnne Katrin Sjolie氏が、Lancet誌2008年10月18日号(オンライン版2008年9月25日号)で報告した。


軽度~中等度の網膜症が見られる2型糖尿病患者が対象
研究グループは、2型糖尿病患者における網膜症の進行に対するカンデサルタンの抑制効果について検討した。
本試験は、309施設が参加した国際的な二重盲検プラセボ対照パラレルグループ無作為化試験である。
軽度~中等度の網膜症が見られる2型糖尿病患者が、カンデサルタン16mg/日を投与する群あるいはプラセボ群に無作為に割り付けられた。
カンデサルタンの用量は1ヵ月後に32mg/日に増量された。主要評価項目は網膜症の進行、副次評価項目はその退縮とした。
網膜症の進行リスクは同等、退縮効果はカンデサルタンが有意に優れる
1,905例(37~75歳)が登録され、カンデサルタン群に951例が、プラセボ群には954例が割り付けられた。
網膜症がEarly Treatment Diabetic Retinopathy Studyのスケールで3段階以上進行した症例の割合は、カンデサルタン群が17%(161例)、プラセボ群は19%(182例)であった。網膜症の進行リスクは、プラセボ群に比しカンデサルタン群で13%低下したが、有意差は認めなかった(p=0.20)。
網膜症の退縮効果は、カンデサルタン群がプラセボ群よりも有意に優れた(ハザード比:1.34、p=0.009)。このハザード比は、ベースライン時のリスク因子や試験中の血圧の変動で補正しても低下せず、有意差は維持された。
カンデサルタン群では、試験終了時における網膜症の軽症化の変化率が、全体としてプラセボ群よりも有意に大きかった(オッズ比:1.17、p=0.003)。有害事象ついては両群間に差は見られなかった。
著者は、「カンデサルタンは、軽度~中等度の網膜症を有する2型糖尿病において、網膜症の改善効果を発揮する可能性がある」と結論し、「その良好な有効性は、高度な退縮効果とある程度の進行抑制効果によると考えられる」としている。

Sjolie AK et al. Effect of candesartan on progression and regression of retinopathy in type 2 diabetes (DIRECT-Protect 2): a randomised placebo-controlled trial. Lancet. 2008 Oct 18;372(9647):1385-93.


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<きょうの一曲> "You've Got a Friend"
Carole King - You've Got a Friend
http://jp.youtube.com/watch?v=q7hDnKtc9oM&feature=related
Carole King - You've Got A Friend (Covers SLD)
http://jp.youtube.com/watch?v=AOHJ-nShGfw&feature=related
You've Got a Friend - James Taylor Tribute
http://jp.youtube.com/watch?v=9BH_7uL-2jQ&mode=related&search=
James Taylor You've Got a Friend
http://jp.youtube.com/watch?v=kmUi-4EhHyw&feature=related

<"You've Got a Friend"関連サイト>
君の友達 ジェームス・テイラー/キャロル・キング(歌詞)
http://www.eigo21.com/03/pops/friend.htm
キャロル キング(Carole King)/ジェームス テーラー(James Taylar):君の友達(You've Got A Friend)
http://irukachan.blog68.fc2.com/blog-entry-124.html
CAROL KING (キャロル・キング) 「YOU'VE GOT A FRIEND (君の友だち)」 [Dear My Friend]
http://debdylan1966.blog.so-net.ne.jp/2008-02-08


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by wellfrog2 | 2008-10-31 00:12 | 眼科
2008年 10月 30日

MOSESとPROactive研究

MOSESとPROactive研究
脳卒中予防に貢献するARBとインスリン抵抗性改善

脳卒中の最大の危険因子である高血圧に対しては、作用機序の異なる複数の降圧薬が用いられている。
新しく登場した降圧薬では、それまで標準薬とされていた薬剤との降圧効果の差と新たな効能について検討、評価が行われる。
MOSES(2005年)はこうした目的の研究の一つで、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)とCa拮抗薬との直接的(head-to-head)な比較を行った臨床試験である。

危険因子として高血圧以外で血管系に大きな影響を与える糖尿病に関しても、その治療と心血管系疾患の合併症発症予防効果が注目されている。
PROactive Study(2005年)は、2型糖尿病患者において、インスリン抵抗性改善薬による大血管合併症の2次予防効果を検討した。
試験結果から、大血管合併症にはインスリン抵抗性が関与していることが示唆されている。

ここでは、脳卒中再発予防に対する新しい降圧薬の効果と、血圧以外の面から検討した臨床試験の概要を紹介する。

MOSES
Morbidity and Mortality After Stroke - Eprosartan vs Nitrendipine for Secondary Prevention
 
MOSESは、多施設前向き無作為オープン結果遮蔽(PROBE:prospective randomized open blinded-endpoint)試験で、Ca拮抗薬のnitrendipineとARBの eprosartanとの直接比較であり。脳卒中既往の高血圧患者において、降圧レベルが同水準であれば、eprosartanの脳心血管合併症と死亡の抑制効果はnitrendipineよりも大きいとする仮説を検証する目的で行われた。
1次エンドポイントは全死亡+全心血管および脳血管イベント(全再発イベントを含む)。

対象は、治療が必要な高血圧症を有し、かつ試験登録前24カ月以内に脳血管イベント(TIA、脳梗塞または脳出血)を発症した患者1405人。
追跡期間は2年以上4年以内とされた(平均2.5年)。

主な患者背景は以下の通り。平均年齢(eprosartan群67.7歳、nitrendipine群68.1歳)、男性(53.6%、54.8%)。
外来血圧(150.7/87.0mmHg、152.0/87.2mmHg)、24時間血圧(139.7/81.7mmHg、140.0/81.5mmHg)。併発疾患:糖尿病(36.0%、37.7%)、
異常症(54.3%、51.9%)、冠動脈疾患(27.2%、25.3%)。
治療状況:高血圧治療既往(82.8%、85.1%)。

被験者は、eprosartan600mg/日投与群(681例)、nitrendipine 10mg/日投与群(671例)に無作為化され、2年間投与を受けた。
3週目からは増量、あるいはACE阻害薬、ARB、Ca拮抗薬以外の併用投与を可とした。
目標血圧は140/90mmHg未満である。

その結果、eprosartan群では150.7/84.0mmHgから137.5/80.8mmHgへ、nitrendipine群では152.0/87.2mmHgから136.0/80.2mmHgへそれぞれ降下した。
3カ月後に140/90mmHg未満を達成したのは、eprosartan群の75.5%、nitrendipine群の77.7%だった。

複合1次エンドポイントの発生は461例だった。内訳はeprosartan群が206例、nitrendipine群255例。発生頻度は13.3例/100人・年 vs. 16.7例/100人・年で、発生密度比(IDR)0.79(p=0.014)だった。

心血管イベントは178例で、eprosartan群は77例、nitrendipine群101例(IDR 0.75、p=0.061)。脳血管イベントは236例で、102例 vs. 134例(IDR 0.75、p=0.026)。有害イベントは、めまい/低血圧(12.9% vs. 10.6%)、肺炎(10.8% vs. 11.4%)、代謝不全(5.5% vs. 5.9%)で、両群間に有意な差はみられなかった。

結論として、TIAを含む脳卒中既往の高リスク高血圧患者において、ARBとCa拮抗薬は早期正常血圧化と降圧については同程度であった。複合1次エンドポイントはeprosartan群が有意に抑制した。
(Stroke. 2005;36:1218-1224)

PROactive Study
PROspective pioglitAzone Clinical Trial In macroVascular Events):
a randomised controlled trial

PROactive Studyは多施設無作為化プラセボ対照試験で、高リスクの2型糖尿病患者において、インスリン抵抗性改善薬ピオグリタゾンによる大血管合併症の2次予防効果と死亡の抑制効果を検討する目的で行われた。

1次エンドポイントは、全死亡、非致死的心筋梗塞(MI:無症候性MIも含む)、脳卒中、急性冠症候群(ACS)、冠動脈または下肢動脈における血管内または外科的インターベンション、足首より上の下肢切断、の複合エンドポイント初発までの時間とした。

対象は5238例(35-75歳)。食事療法単独、あるいは食事療法+経口血糖降下薬の投与にもかかわらず、HbA1c値が6.5%を超えており、試験登録の6カ月以上前のMIまたは脳卒中、登録の6カ月以上前のPCIまたはCABG、3カ月以上前の急性冠症候群(ACS)、冠動脈疾患または下肢の閉塞性血管疾患のひとつ以上を有することとした。

主な患者背景は、平均年齢61.8歳、糖尿病罹病期間は8年(中央値)。
治療状況は、単独投与あるいは併用投与でメトホルミン62%、スルホニール尿素(SU剤)62%、インスリン30%以上。

被験者は、経口ピオグリタゾン投与群(2605例)とプラセボ投与群(2633例)に無作為化され、最初の1カ月は15mg、2カ月目は30mg、その後は45mgが投与された。他の糖尿病治療薬は継続投与を認めた。平均追跡期間は34.5カ月だった。

結果は、ピオグリタゾンの忍容性は良好で、2カ月で投与量が45mgに達した例は89%、プラセボ群は91%、その後、最大用量投与例はそれぞれ93%、95%であった。試験薬の投与中止は、ピオグリタゾン群16%、プラセボ群17%。HbA1c値の低下度はピオグリタゾン群-0.8%、プラセボ群-0.3%(p<0.0001)だった。

複合1次エンドポイントのうち、一つ以上のイベントを発症したのは、ピオグリタゾン群514例、プラセボ群572例で、両群間に有意差は認めなかった(ハザード比[HR]0.90、95%信頼区間[CI]:0.80-1.02、p=0.095)。
各エンドポイントの発生は、死亡が110例 vs. 122例、脳卒中76例 vs. 96例などだった。

主な2次エンドポイント(全死亡+非致死的MI+脳卒中)は、ピオグリタゾン群301例、プラセボ群358例であり、ピオグリタゾン群で有意に抑制した(HR 0.84、95%CI:0.72-0.98、p=0.027)。
心不全による入院は149例(6%)vs. 108例(4%)であったが(p=0.007)、心不全による死亡率は両群とも1%で、ピオグリタゾンの安全性は良好であった。

結論として、大血管イベント発症が高リスクの2型糖尿病患者において、ピオグリタゾンは全死亡、非致死的MI、脳卒中の発生を抑制した。
本試験では、1次エンドポイントにおいてピオグリタゾンの有効性は示されなかったが、各種エンドポイントと2次エンドポイントにおいて有効性が示されたことは、インスリン抵抗性が2型糖尿病の大血管イベントの要因になっていることが示唆された。
(The Lancet. 2005; 366:1279-1289)

出典 NM Online 2008.7.13
版権 日経BP社


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by wellfrog2 | 2008-10-30 00:30 | 糖尿病
2008年 10月 29日

ピロリ菌が食道癌(がん)を予防する

ヘリコバクター・ピロリという菌は、胃潰瘍や胃がんを誘発することはほぼ証明されています。
しかし、同じ菌が食道がんの発生を抑えているという論文が出ました。

今回の報告はメタ解析ということで、発表内容にはかなり信頼性がありそうです。

このピロリ菌。
世界各地で採集されたピロリ菌の遺伝子を調べた結果、我々の祖先となる人類がアフリカを出た6万年近く前から、ピロリ菌が胃に「共生」していたと考えられています。
腸内細菌と同じようにヒトにとって役に立つことをしていても不思議ではありません(ピロリ菌善玉説)。
ピロリ菌にはいくつかの「亜種」があり、人類の2人に1人は保菌者であるにもかかわらず、その7割にはなんの症状も現れないという事実があります。
このことから、ピロリ菌を悪玉と決め付けていいかどうかも疑問です。
同じピロリ菌が時には胃がんの原因となり、時には食道がんを防ぐという可能性もあり、その際には他の因子との相互作用を考える必要があるのかもしれません。

この論文で、欧米ではこの数十年間でピロリ菌を持っている人が減っていることと、食道腺がんが増えていることが知られており、その原因のひとつがこれではないかと考察しています。
何だか怖くなるような話です。

「あちらを立てれば、こちらが立たず」 。
これからの除菌の際に、どこまで患者さんに説明するか。
悩みが深くなりました。

■ヒトの胃によくみられるヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)に、一部の食道癌(がん)を防ぐ作用のあることが新しい研究で示された。
ピロリ菌のCag A遺伝子陽性株を有する人は、食道腺癌になる比率が約半分であるという。

■研究著者の一人で米国立癌研究所(NCI)研究員のFarin Kamangar博士によると、ピロリ菌CagA陽性株は、胃酸の産生を低下させることによって食道への酸逆流を抑え、腺癌リスクを軽減させる。
さらに、胃から分泌され食欲を刺激するホルモンであるグレリンghrelinの産生を低下させることによっても効果を発揮するという。
グレリンの値が低下すると、腺癌の重要な危険因子(リスクファクター)である肥満が軽減されるためである。
 
■ピロリ菌は世界人口の約半数がもっているといわれ、胃癌や胃潰瘍の原因として知られている。
公衆衛生や抗生物質の普及により以前ほど多くはみられなくなり、胃癌や胃潰瘍も減少している。
ピロリ菌CagA陽性株も同時に減少する一方で食道腺癌が増大しており、この2つのファクト(事実)は関連しているという。

■食道腺癌はかつてはまれな癌であったのが、今では米国や英国などの西洋諸国で食道癌全体の約半数を腺癌が占めている。

■潜在的な致死能力をもちながらピロリ菌が長い間ヒトと共存してきた事実から、「下痢性疾患や喘息の減少への寄与など、何らかの有益な効果があるのだろう」とKamangar氏は述べている。
(HealthDay News 10月15日)

http://www.drakahige.com/NEWS/DAILY/2008/2008102701.shtml(日本語)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=619990(英語原文)


Helicobacter pylori and Esophageal Cancer Risk: A Meta-analysis
Cancer Prevention Research 1, 329-338, October 1, 2008.
http://cancerpreventionresearch.aacrjournals.org/cgi/content/full/1/5/329
<関連サイト>
ヘリコバクター・ピロリ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%90%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%94%E3%83%AD%E3%83%AA
胃炎治療のために除菌治療を行った人の一部で逆流性食道炎の発生や、それに伴う食道がんのリスクが増加する可能性が報告されている[35]。しかし、多施設二重盲検無作為コントロール試験による最近の調査ではリスク増加が否定されるなど、この現象についてはまだ一致した見解が得られていない。(ピロリ菌除菌と食道がんとの関連については、すでにWikipediaにも記載されています)

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<自遊時間>
一昨日の新聞広告で出ていた「週刊東洋経済」の見出しから。

医療破壊
全国の病院 7割が赤字経営
 地域医療を担う中核病院も次々閉鎖!
このままえは自分の命が危ない 大学病院勤務医が激白
国立がんセンター中央病院で手術激減
 30歳医師の給料はコンビニ店員並み

「崩壊」ではなく「破壊」といった表現が意味深です。
破壊者がいるということです。
それが財務省ならびにその圧力に屈した厚労省。
そして何よりも医療より公共投資に重きをおいた与党にあります。
麻生さんの「何よりも景気対策」って正しいのでしょうか。


「何よりも人命」のはずです。


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by wellfrog2 | 2008-10-29 00:19 | 消化器科
2008年 10月 28日

アセトアミノフェンと小児喘息

アセトアミノフェンが小児の喘息リスクを高める?
31カ国の6~7歳児20万人の調査結果、作用機序は不明

小児の発熱に対して広く用いられているアセトアミノフェン(海外での別名:パラセタモール)が喘息の危険因子になり得るという、気がかりな研究結果が報告された。
ニュージーランドMedical Research InstituteのRichard Beasley氏らが、生後12カ月間、あるいは過去12カ月間にアセトアミノフェンの投与を受けた6~7歳児を対象に喘息症状の有無を調査したもので、どちらの期間のアセトアミノフェン使用も、喘息症状リスクを有意に上昇させることが示された。
詳細は、Lancet誌2008年9月20日号に報告された。

この半世紀に喘息の罹患率が上昇した理由には諸説あり、多くの危険因子の関与が想定されている。新たな危険因子の同定を試みた著者らは、アセトアミノフェンに注目した。
アセトアミノフェンに胎内で、または小児期や成人以降に曝露すると、喘息罹患リスクが上昇するとの報告が複数あったからだ。
また、喘息の小児に対し、解熱を目的としてアセトアミノフェンを投与した場合、イブプロフェンに比べて喘息による外来受診が倍化するとの報告もあった。

アセトアミノフェンは非常に広範に用いられているだけに、喘息リスク上昇が有意なら問題は大きい。

著者らは、International Study of Asthma and Allergies in Childhood(ISAAC;喘息とアレルギー疾患の国際共同疫学調査)プログラムの第3期に、アセトアミノフェンの使用と喘息の関係を調べた。
第3期ISAACは、無作為に選んだ学校に在籍する6~7歳と13~14歳の小児を対象に行われたが、著者らはこのうち6~7歳児を分析対象とした。

6~7歳の小児の両親または保護者に質問票への回答を依頼し、喘息、鼻結膜炎、湿疹の症状について、また、生後12カ月間の発熱に対するアセトアミノフェンの使用歴、過去12カ月アセトアミノフェン使用頻度(使用なし、1年に1回以上、1カ月に1回以上)などについて尋ねた。

主要アウトカム評価指標は、解熱を目的とする生後12カ月以内のアセトアミノフェン使用と、6~7歳時点の喘息症状の関係に設定。ロジスティック回帰分析によりオッズ比を求めた。

31カ国の73医療機関が調査対象にした、6~7歳の小児20万5487人が条件を満たした。

まず、生後12カ月までのアセトアミノフェン使用と現在の喘息症状については、性別、居住国、言語、国民総所得で調整した多変量解析で、6~7歳時の喘息症状のリスク上昇と有意に関係していることが明らかになった。
オッズ比は1.46(95%信頼区間1.36-1.56)。生後12カ月間のパラセタモール使用の喘息に対する人口寄与リスク(注)は21%だった。
喘息症状のリスク上昇は、世界のどの国でも見られた(地域間の不均質性のp<0.005)。

生後12カ月間のアセトアミノフェン使用は、6~7歳時の重症喘息症状(過去12カ月間の喘鳴の頻度が4回以上または喘鳴による睡眠障害が週1回以上、もしくは喘鳴により呼吸の間に1語か2語しか発音できない状態を経験)のリスクも有意に上昇させていた。
オッズ比は1.43(1.30-1.58)、人口寄与リスクは22%。

生後12カ月間のアセトアミノフェン使用により、6~7歳時の鼻結膜炎のリスク(1.48、1.38-1.60)、湿疹のリスク(1.35、1.26-1.45)も有意に上昇していた。
人口寄与リスクはそれぞれ22%と17%だった。
喘息症状の場合に比べ、これらのリスク上昇の地域差は大きかった。

(注)人口寄与リスク(PAR: population attributable risk、人口寄与危険度ともいう):
その疾患の中で問題となっている危険因子によって発症したと考えられる患者の割合(%)

一方、過去12カ月間のアセトアミノフェンの使用も、用量依存的に6~7歳児の喘息症状リスクを高めていた。
使用なし群に比べ、中頻度(1年に1回以上)使用群のオッズ比は1.61(1.46-1.77)、高頻度(1カ月に1回以上)使用群では3.23(2.91-3.60)で、重症喘息症状に対する人口寄与リスクは40%だった。

過去12カ月間のアセトアミノフェン使用は、鼻結膜炎、湿疹のリスクも有意に上昇させた。高頻度使用群のオッズ比はそれぞれ2.81(2.52-3.14)と1.87(1.68-2.08)、人口寄与リスクは32%と20%だった。

重症喘息症状のリスクは、中頻度使用群では1.33(1.15-1.53)、高頻度使用群では3.54(3.05-4.11)。
過去12カ月間のアセトアミノフェン使用の重症喘息症状に対する人口寄与リスクは38%となった。

得られた結果は、アセトアミノフェン曝露が小児喘息発症の危険因子であることを示唆した。
だが、作用機序は不明で、医療従事者や親にアセトアミノフェンのリスクとベネフィットを説明するに十分なエビデンスはなく、代替となる薬剤との差違についても情報が不足している。

使用頻度が高いだけに、小児に対するアセトアミノフェン使用のガイドラインを早急に構築するため、無作為化試験を含むさらに踏み込んだ研究が緊要だ。

原題は「Association between paracetamol use in infancy and childhood, and risk of asthma, rhinoconjunctivitis, and eczema in children aged 6-7 years: analysis from Phase Three of the ISAAC programme」
The Lancet 2008; 372:1039-1048
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673608614452/abstract
出典 NM online 2008. 10. 24
版権 日経BP社


<きょうのサイト>
ホクナリンテープの後発品で喘息が増悪?
皮膚吸収システムの違いが血中濃度に影響か
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200809/507717.html
後発品を先発品に戻した事例の分析発表が相次ぐ
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/200810/508260.html

<自遊時間 その1>
10月26日の夜8時からNHK教育テレビで「新日本美術館」の放送をやっていました。
時間的に「篤姫」とかぶるので、再放送はきっと視聴率は低いと思います。

さてタイトルは
「ウィーン 美の旅?栄光と退廃の帝都」
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http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2008/1026/index.html

ゲストはドイツ文学者の池内紀さんでした。

13世紀から600年以上にわたってヨーロッパに君臨したハプスブルク帝国が集めたブリューゲル、ラファエロ、ベラスケスなどの珠玉のコレクションから始まり、19世紀末のクリムトを中心とするウィーン世紀末芸術が紹介されました。

もう1つのテーマは、街自体が芸術作品といわれる世界屈指の芸術の都ウイーンの街。

ウイーンにも住んだことのある、ゲストの池内さんが興味深いことを言っていました。
「ウイーンは人間の大きさに合った街。逢いたい人に逢い、逢いたくない人に逢わなくても済む。パリは大きすぎて逢いたい人にも逢えない」。

私もかつて観光旅行ではありますが、何だか神経質そうでウイーン市民はあまり好きにはなれませんでした。
しかし、「街の大きさ」という話はなかなか興味深いものでした。

皆さんのお住みになっている街はいかがでしょうか。
私は現在の街の規模には大変満足しています。

こんな放送を見ると、つい最近NHKの悪口を言ったばかりですが、やはりNHKは必要かなと思ってしまいます。


<自遊時間 その2>
舛添厚労相は閣議後の会見で、「週末に1人しか当直医がいなくて総合周産期母子医療センターと言えるのか」と批判。
「事故の情報も都から上がってこない。とてもじゃないけど任せられない」と声を張り上げた。
これに対し、石原知事は定例会見で、年金問題への舛添厚労相の対応を踏まえて「あの人は大見えきったつもりでいつも空振りする」とし、「医師不足にしたのは誰だ。東京に任せられないじゃなく、国に任せられない。
厚労省の医療行政が間違って、こういう体たらくになった」と言い返した。
http://www.asahi.com/national/update/1024/TKY200810240251.html
<コメント>
さて、どちらの言い分が正しいのでしょうか。

舛添厚労相が地元医師会に協力要請、妊婦死亡問題で
8病院に診察を断られた妊婦(36)が死亡した問題で、舛添要一厚生労働相は27日午前、東京都江戸川区医師会(徳永文雄会長)を訪問し、都立墨東病院の産科医不足問題への協力を要請した。
舛添厚労相は冒頭、「国と都、医師会が協力して、安心してお産ができる連携を作らないといけない。
そのためのご意見を伺いたい」とあいさつ。
徳永会長は「高度な異常分娩(ぶんべん)を扱う墨東病院をお手伝いできる開業医は限られる。背景には医師不足があり、良い方法を考えたい」と述べた。

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20081027AT1G2700M27102008.html
<コメント>
散々医師会を袖にした厚労省が、卒後研修という医療史上に残る愚策をさしおいて医師会に泣きついても。
それにこの行動は、本来都立病院の設立者の都知事の仕事では?
総論と各論を勘違いしています。
舛添厚労相がドンキホーテに見えてきます。

医師不足 
全国医学部長病院長会議のまとめによると、2004年度の研修義務化以前は、新人医師の7割が大学に残っていたのに対し、義務化後は5割に減少。特に東北、四国地方などでは3割前後と激減した。
人手不足に陥った大学医局は、他の医療機関に派遣していた医師を引き揚げ、医師不足が顕在化した。日本医師会の調査では、大学医局の77%が、約3000医療機関への医師の派遣中止や減員を行い、約500施設が診療科の閉鎖を余儀なくされた。
読売新聞 2008.10.16


<きょうの一曲>  ”How Deep Is Your Love”Bee Gees - How Deep Is Your Love
http://hangloose.ti-da.net/c125875.html


読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他にもブログがあります。
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by wellfrog2 | 2008-10-28 00:24 | 小児科
2008年 10月 26日

かえる切り抜き帖 2008.10.26

死亡の麻酔科医を書類送検=腕に多数の注射跡−埼玉県警
医療用麻薬を持ち出し自分で不正使用したとして、埼玉県警は3日、麻薬取締法違反(治療目的外施用)の疑いで、さいたま市見沼区、麻酔科医の男性=当時(42)=を被疑者死亡のまま、さいたま地検に書類送検した。
 
調べによると、麻酔医は5月12日、さいたま市見沼区内の勤務先病院で、医療用麻薬のレミフェンタニルとフェンタニルを治療以外の目的で自ら不正利用した疑い。
 
麻酔医は5月12日、午前9時30分ごろから手術前の患者に順次フェンタニルとレミフェンタニルを投与し、10時からの手術に立ち会った。
 
しかし、11時30分ごろから姿が見えなくなり、同僚が隣接するトイレの個室で倒れているのを見つけた。麻酔医は午後、死亡確認された。
 
死因は急性循環不全で、麻酔と直接関係はなかったが、トイレから麻酔医の血液とレミフェンタニルが混ざった液体が残る注射器が見つかった。
発見直前に使用したとみられる。両腕には多数の注射跡があり、常習的に使用していた可能性が高いという。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008100300401&rel=y&g=soc
出典 時事通信 2008.10.3
版権 時事通信社
<コメント>
首都圏のある大学病院の麻酔科で複数の麻酔科医がトイレでなくなっているという事件が以前にありました。
因果関係はわかりませんが、その大学の麻酔科の主任教授がその事件の直後に亡くなられました。
不可解な出来事として覚えています。

向精神薬20万錠、横流しか=診療所、暴力団関係者に−近畿厚生局
大阪府大東市の診療所が、不眠症治療に使う向精神薬「エリミン」約20万錠を、暴力団関係者に横流しした疑いがあることが19日、分かった。
近畿厚生局麻薬取締部は、麻薬取締法違反の疑いで同診療所などを家宅捜索し、流出先を調べている。
 
同部は、診療所の元事務長の男性(55)が7月にエリミン約140錠を譲渡目的で自宅に不正に所持していたとして、同法違反の疑いで書類送検。元事務長は横流しについては、関与を否定しているという。
 
調べでは、この診療所は2006年7月から2年間、エリミン34万7000錠を購入。毎月1万錠以上を仕入れていたが、処方記録がカルテに記載されていたのは2000錠程度で、残りは記録がなく、暴力団関係者に横流しされた疑いがあるという。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081019-00000019-jij-soci
出典 時事通信 2008.10.19
版権 時事通信社
’’’<コメント>’’’
最近、医師のとんでもない事件が相次いでいます。
昔なら考えられないような事件があります。
毎年誕生する医師がかつての倍になっています。
事件の確率も増える理屈ですが、はたしてそれだけでしょうか。


<阪大論文問題>元教授、他にも疑惑  05年英文誌実験データ、学会調査で判明
大阪大生命機能研究科の杉野明雄・元教授(64)=06年12月に懲戒解雇=による論文データの捏造(ねつぞう)問題で、阪大が不正を指摘した4論文に加え、別の1論文にも不正の疑いがあることが、NPO法人・日本分子生物学会の調査で分かった。
阪大は告発された4論文を調べただけだった。
同学会は「杉野元教授は長年、評議員を務め、学会の運営に深くかかわった。
説明責任を果たす必要がある」として調査。インターネットで報告書を公表した。

学会は杉野元教授の不正発覚後の07年4月、「論文調査ワーキンググループ」(委員長・釣本敏樹九州大教授)を設置。元教授の論文共著者ら20人から聞き取りし、9月27日付で報告書にまとめた。

新たに問題になったのは、05年に英文科学誌「Genes to Cells」に掲載された論文のデータ。調査で、実験に使ったとされる細胞株が、存在しなかった疑いが持たれた。
杉野元教授は「実験データの一部が何者かに持ち去られ、有効に反論できない」と主張したという。

5論文の不正の多くは、実験結果の画像データを複写して別の場所に張り付けており、報告書も「実験データは容易に操作できた」と指摘している。

問題が生じた背景として「共著者との連絡がほとんどない場合が多く、捏造やデータの取り違えがあった場合に看過される状態が生じていた」などと指摘。
さらに「研究競争への強い意識があり、論文発表の遅延による不利益を回避したいという気持ちが強かった可能性がある」などとした。

この問題は06年夏、共著者の同研究科助手(当時42歳)らがデータ捏造に気づき、研究科に告発して発覚。2論文の不正が指摘されたが、助手は調査中の同年9月、アジ化ナトリウムで服毒自殺した。

阪大は杉野元教授を懲戒解雇処分とし、その後さらに2論文の不正を指摘したが、その後は調査しなかった。
阪大は「仕組み上、申し立てがないと調査はしない」と説明している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000035-maiall-soci
出典 毎日新聞 10月17日
版権 毎日新聞社
<コメント>
告発者が自殺。
いたましいニュースです。


<番外編>
昨夜、東京で開催されたアクトス2008AUTUMに出席しました。
出席された先生もおみえのことと思います。
会場の席に用意されている講演関連資料の袋の中に、いつもは用意されているメモ用紙が入っていません。
仕方なくその袋や、資料のパンフの裏や余白にいっぱいメモをとりました。
講演会終了後に袋の中をよく見たら、講演で示されたすべてのスライドのコピーが丁寧に印刷された用紙が入っていました。
喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑な気持ちになりました。

講演後の懇親会には例によってMRさんも出席しました。
全国から集まっているようでしたが、20年前に大学病院に勤務していた際にお世話になった方がある県(結構遠くの県)の所長になって出席していました。
お互いその分だけ歳をとったわけですが、同じ時期同じ空間を共有したということで何だかとても懐かしくなりました。
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by wellfrog2 | 2008-10-26 00:03 | 未分類
2008年 10月 25日

内臓脂肪と血圧、MetS

先日、肝機能正常で肥満だけを健診で指摘された中年男性の方が来院されました。
早速、腹部エコーを行ったのですが、肝腎コントラストもなく脂肪肝の所見はまったくありません。
結構な愛飲家でしたが、中性脂肪もγGTPも正常。
肝と腎の間に脂肪がたまっている所見が印象的でした。
このように内臓などの実質臓器に脂肪沈着が見られず、腹膜に脂肪が多い症例も内臓肥満というのでしょうが、なんだかしっくりいきません。
さて、きょうは内臓肥満の報告で勉強しました。

内臓脂肪は皮下脂肪より血圧とMetSに強く関連する
国際循環器疫学研究「ERA-JUMP」のサブ解析で明らかに
地域在住の40歳代男性について、CT画像から算出した内臓脂肪・皮下脂肪の面積と血圧、メタボリックシンドロームの関連をみたところ、多変量解析では、内臓脂肪だけが有意な関連がみられた。
循環器疫学に関する国際共同研究「ERA-JUMP」のデータを基にした研究成果で、京都女子大学家政学部生活福祉学科教授の中村保幸氏らが10月9日、札幌で開催中の第31回日本高血圧学会(JSH2008)のポスターセッションで発表した。
 
研究グループは、滋賀県草津市で2001年5月から2004年2月にかけて無作為に接触した40歳代の男性約600人のうち、降圧薬服用者を除外し、重大な合併症がなく、調査に同意した293人(約49%)を対象とした。

対象群の属性と測定値の平均値は次の通り。年齢は45.1歳、収縮期血圧は124.6mmHg、拡張期血圧は76.1mmHg、BMIは23.6kg/㎡で、内臓脂肪面積は78.9cm2、皮下脂肪面積は81.0c㎡、メタボリックシンドローム診断要素数は1.6だった。

これらを基に重回帰分析を実施、血圧とメタボリックシンドローム診断数に対する内臓脂肪、皮下脂肪の寄与を求めた。
メタボリックシンドローム診断要素の有無は、血糖値≧100mg/dL、血圧高値≧130/85mmHg、HDL-C<40mg/dL、TG≧150mg/dLの4つとした。
内臓脂肪、皮下脂肪面積は、CTで腰椎4-5間における計測により求めた。
調整因子は年齢、飲酒、喫煙とした。

重回帰分析の結果は、収縮期血圧について、調整因子に内臓脂肪を加えたモデル、皮下脂肪を加えたモデルではいずれも有意(それぞれp<0.0001とp=0.0002)だったが、内臓脂肪と皮下脂肪の両方を加えたモデルでは、皮下脂肪の有意性はなくなって、内臓脂肪だけが有意(p=0.001)だった。
内臓脂肪、皮下脂肪のそれぞれとBMIを組み合わせたモデルでも、内臓脂肪+BMIだけ有意(p=0.0022)だった。

この傾向は、拡張期血圧とメタボリックシンドローム要素数についても同様で、内臓脂肪だけが有意な寄与因子となった。

これらの結果から中村氏は、内臓脂肪を指標とした生活習慣指導が重要と結論付け、「対象者全員にCTを施行するのは困難だが、内臓脂肪量を推定できる体重計などが活用できるのではないか」とした。

出典 NM online 2008. 10. 20
版権 日経BP社

<きょうの一曲>  ”Annie's Song”
John Denver Annie's Song - With Lyrics
http://jp.youtube.com/watch?v=uarIi6qb10I&feature=related


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by wellfrog2 | 2008-10-25 00:09 | メタボリックシンドローム
2008年 10月 24日

胃癌術後のピロリ除菌

日本発のLancet論文で「胃癌術後のピロリ除菌」は当確!?
2008年8月にLancet誌に掲載された論文をきっかけに、消化器領域では長年の課題だった「ヘリコバクター・ピロリ除菌の適応拡大」が実現に向けて動き始めた。
日本ヘリコバクター学会は近くガイドラインを改訂し、ピロリ陽性者すべてを除菌の対象にする見込み。
保険適応についても、現状では消化性潰瘍のみに限定されているが、その拡大に向けて活動を本格化する。
 
近い将来、保険でピロリ除菌を実施できる対象は広がるのか。
広がるとすれば、どこまでが適応となるのか――。
原動力となったLancet論文のインパクトを紹介するとともに、関係者のインタビューを通じて、ピロリ除菌の適応拡大の行方を占う。

「最近、患者からピロリ除菌のことを聞かれることがあるが、胃潰瘍や十二指腸潰瘍以外の患者に、どのくらい積極的に除菌を勧めるべきかは悩ましいところ。今回のLancetに掲載された研究は、ずいぶん前から計画されていたし、全国規模の研究なので注目していた。今後、学会のガイドラインや保険適応がどう変わるのかにも、大いに関心がある」。
消化器内科が専門の田邊裕貴氏(旭川医科大学第三内科)は、話題のLancet論文についてこう評価する。

今夏、田邊氏をはじめ、多くの消化器内科医たちが注目したのが、8月2日発行のLancet誌に掲載された次の論文だ。

Effect of eradication of Helicobacter pylori on incidence of metachronous gastric carcinoma after endoscopic resection of early gastric cancer: an open-label, randomised controlled trial (The Lancet 2008; 372:392-397)
――早期胃癌内視鏡的切除術後の異時性胃癌の発生に与えるピロリ除菌の影響

この研究は、北大第3内科教授の浅香正博氏を責任研究者とし、国内の51施設が参加して10余年に渡って実施されたランダム化比較試験。
早期胃癌で内視鏡的切除術を受けたピロリ陽性の544人を、ピロリ除菌群とコントロール群に分けて追跡し、異時性胃癌(metachronous gastric carcinoma)の発生を調べた。

f0174087_1523532.jpg

図1 累積胃癌発生率(カプラン・マイヤー分析)
 
ここでいう異時性胃癌とは、切除後に、初発部位とは別の場所に発生した胃癌のこと。
早期胃癌の内視鏡的切除術後には、3年で4~10%程度にこの異時性胃癌が出現するといわれている。
 
観察の結果、3年間のフォローで、除菌群では9人の患者に異時性胃癌が発生したのに対し、コントロール群では24人に発生。
追跡不能者を除いた解析で、異時性胃癌のハザード比は、0.339(95%信頼区間:0.157-0.729、p=0.003)と、除菌群で胃癌の発生が有意に少ないことが明らかになった。

除菌には、ランソプラゾール30mg、アモキシシリン750mg、クラリスロマイシン200mgの3剤を使用し、それぞれ1日2回、1週間投与。検査は上部消化管内視鏡を用い、6カ月、12カ月、24カ月、36カ月に実施した。

この研究が世界的に注目されているのは、「ピロリ除菌による胃癌予防効果を証明した世界で初めての研究結果」(浅香氏)だからだ。

ピロリの除菌は現在、「胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるピロリ感染症」にしか保険上の適応が認められていないが、ピロリは発見当初から、胃癌や胃炎の原因になっている可能性が指摘されてきた。さらに、その後の研究で、ピロリ感染との関連性を裏付ける“証拠”が続々と上がり、胃癌や胃炎を発症するメカニズムも判明しつつある。

にもかかわらず、わが国で保険適応が認められなかったのは、医療経済的な事情もさることながら、臨床的なエビデンスが乏しかったからだ。
特に胃癌に関しては、大規模な臨床試験がいくつも実施されたが、はっきりと胃癌予防効果を示した試験はない。
これまでの試験が失敗したのは、胃癌の発生率が低いこともあり、除菌群と対照群で有意差を示すほど十分な症例数が集まらなかったことが一因とされる。
また海外の試験では、追跡開始後間もなく進行胃癌が発見されたものもあり、試験開始前の内視鏡によるスクリーニング検査の技術が不十分であった可能性も指摘されている。

その点、今回の試験は、世界的に見ても内視鏡検査技術が際立って高いとされる日本の医療機関が検査を担当しており、検査の精度に問題はない。
胃癌発生率が高い「早期胃癌の内視鏡的切除術後の患者」を対象としたことで、数百人程度のエントリーで統計的に有意な差を得ることにも成功している。

「ピロリ除菌による胃癌予防効果がこの試験で証明された」と考える浅香氏は、「これ以上の臨床試験を行う必要はない。少なくとも、早期胃癌の術後や胃MALTリンパ腫などについては、保険を使った除菌が可能になるようにしたい」と、意気込みを語っている。

<原文>
Effect of eradication of Helicobacter pylori on incidence of metachronous gastric carcinoma after endoscopic resection of early gastric cancer: an open-label, randomised controlled trial
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673608611599/abstract

出典 NM online 2008. 10. 20
版権 日経BP社


<コメント>
「ヘリコバクター・ピロリ除菌の適応拡大」の話題です。
保険診療は本来疾病に対する治療について適応されるものと自分は解釈してきました。
そういった意味では、高血圧や脂質異常症の「治療」も幾許かの後ろめたさを感じていました。
今回の、胃がん発生予防のためのピロリ除菌は明らかに予防的医療行為です。
そういった意味でも適応拡大が認可されるかどうかは大いに興味のあるところです。

<きょうの一曲>
Janis Ian - At Seventeen (Covers SLD)
http://jp.youtube.com/watch?v=f3qyn2_AP-0&feature=related


読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他にもブログがあります。
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by wellfrog2 | 2008-10-24 00:25 | 消化器科
2008年 10月 23日

RSウイルス感染症

RSウイルス感染症の報告数が早くも増加している(図1)。
例年冬季に流行するが、今年は流行の立ち上がりが非常に早く、2008年第40週(9月29日~10月5日)の報告数は1256人。
第28週以降、過去5年の同一週における最高値を13週連続で更新している。週当たり1200人を超える報告数は、例年の11月下旬に匹敵する数字。
都道府県別に見ると、福岡県(273人)、大阪府(154人)、東京都(74人)の報告数が多い。

図1 RSウイルス感染症の報告数の推移 (データ:国立感染症研究所)
f0174087_21223622.jpg

 
RSウイルスは、主に乳幼児において気管支炎、細気管支炎、肺炎などを引き起こす。
RSウイルス感染症は、2003年の感染症法改正から5類感染症として小児科定点把握疾患となっており、国立感染症研究所のまとめによると、第38週までの累積報告では、1歳以下の小児の感染者が全体の76.3%を占める。
低出生体重児や、心肺系の基礎疾患や免疫不全のある乳幼児では特に重症化のリスクが高く、注意が必要だ。

臨床症状は、感冒様症状から肺炎に至るまで多彩なため、それだけで診断を下すことはできない。
そこで、届け出には、
1)ウイルス分離による病原体の検出、
2)迅速診断キットによる抗原の検出、
3)中和反応や補体結合反応による血清抗体の検出
――のいずれかを行っていることが必須条件となっている。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200810/508217.html
出典 NM online 2008. 10. 17
版権 日経BP社


RSウイルス感染症の報告数が早くも増加している(図1)。
例年冬季に流行するが、今年は流行の立ち上がりが非常に早く、2008年第40週(9月29日~10月5日)の報告数は1256人。
第28週以降、過去5年の同一週における最高値を13週連続で更新している。週当たり1200人を超える報告数は、例年の11月下旬に匹敵する数字。
都道府県別に見ると、福岡県(273人)、大阪府(154人)、東京都(74人)の報告数が多い。

図1 RSウイルス感染症の報告数の推移 (データ:国立感染症研究所)
f0174087_21223622.jpg

 
RSウイルスは、主に乳幼児において気管支炎、細気管支炎、肺炎などを引き起こす。
RSウイルス感染症は、2003年の感染症法改正から5類感染症として小児科定点把握疾患となっており、国立感染症研究所のまとめによると、第38週までの累積報告では、1歳以下の小児の感染者が全体の76.3%を占める。
低出生体重児や、心肺系の基礎疾患や免疫不全のある乳幼児では特に重症化のリスクが高く、注意が必要だ。

臨床症状は、感冒様症状から肺炎に至るまで多彩なため、それだけで診断を下すことはできない。
そこで、届け出には、
1)ウイルス分離による病原体の検出、
2)迅速診断キットによる抗原の検出、
3)中和反応や補体結合反応による血清抗体の検出
――のいずれかを行っていることが必須条件となっている。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200810/508217.html
出典 NM online 2008. 10. 17
版権 日経BP社


<きょうの一曲> ” Desafinado”
Desafinado by Joao Gilberto
http://jp.youtube.com/watch?v=g6w3a2v_50U&feature=related

読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他にもブログがあります。
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by wellfrog2 | 2008-10-23 00:15 | 感染症
2008年 10月 22日

オルメサルタンがアルツハイマー型認知症の抑制に有用?

第18回欧州高血圧学会&第22回国際高血圧学会(2008年6月14日~6月19日 Berlin Germany)の記事で勉強しました。
実は、阪大の森下竜一先生の講演を聞いた際に、「ARBと認知症」の話はすでに聞いていました。

降圧療法による認知症発症の減少は複数の大規模試験で報告されているが、機序の解明には至っていない。
6月19日、HYPERTENSION2008のポスターセッションにおいて大阪大の武田朱公氏らは、オルメサルタンがアルツハイマー型認知症の抑制に有用である可能性を、マウスを用いた検討で報告した。

まず武田氏らは12週齢雄性ddYマウスを「オルメサルタン1.0mg/kg/日」群、「ヒドララジン30mg/kg/日」群、「ニフェジピン10mg/kg/日」群に分け、28日間投与の後、側脳室にアミロイドβ1-40(200pmol/5μL)注入を2回行い、さら17日間、薬剤投与を継続した。

その結果、血圧は薬剤非投与群、対照群(不活性ペプチド、アミロイドβ40-1を注入)に対し、薬剤投与群では3群とも有意な降圧を認めた(p<0.05)。

薬剤投与3群間の血圧に有意差はなかったにもかかわらず、オルメサルタン群でのみ、認知機能の低下が有意に抑制された。
すなわち、Morris水迷路試験において、プラットフォームへの到達時間が対照群と同等だったのはオルメサルタン群のみであり、またprobe testにおいて薬剤非投与群に比べ記憶力の有意な改善が認められたのもオルメサルタン群のみだった。

そこでオルメサルタンによるこの学習・記憶機能改善の機序を探ると、アミロイドβ1-40注入により引き起こされる海馬長期増強現象(hyppocampal long-term potentiation)の減弱が、オルメサルタンにより有意に抑制されていた。またwhisker刺激に対する機能的脳血流増加の障害もオルメサルタンにより回復し(p<0.01)、正常化していた。

さらにAPP遺伝子改変マウス(アルツハイマー型認知症動物モデル)では、オルメサルタン1.0mg/kg/日投与により、減弱していたwhisker刺激に対する機能的脳血流増加反応を有意に改善した。
さらに同モデルで増加していた脳微小血管の酸化ストレスも、オルメサルタンにより抑制されていた。

武田氏らは今後、アルツハイマー病の発症メカニズムにおけるACE、AII、AIVなどレニン・アンジオテンシン系の因子の関与ならびにβアミロイドの相互作用を検討し、アルツハイマー病発症抑制に向けてRA系抑制の可能性を探索する予定だという。

出典 NM online 2008. 6. 20
版権 日経BP社


きょうの一曲> ” La Cumparsita”
Tango Fire - La Cumparsita
http://jp.youtube.com/watch?v=R7_rnucyZg8&feature=related
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by wellfrog2 | 2008-10-22 00:28 | 認知症
2008年 10月 21日

小児と鎮咳薬・風邪薬

鎮咳薬・風邪薬は4歳未満の小児に使用してはならない
OTC薬メーカーの業界団体Consumer Healthcare Products Association(CHPA)によれば、OTC小児用鎮咳薬・風邪薬の大手各社は、製品に「使用禁止」の文言を表示し始めている。

この表示変更は、OTC小児用鎮咳薬・風邪薬の安全性を審査してきたFDAとの協議後に行われている。
しかし、表示変更はFDAが命じたのではなく、製薬メーカーが自主的に対応したものである。

「われわれは、業界が講じたこの自主的対応を支持する」とFDA医薬品評価センターのディレクターJanet Woodcock MDは今日の記者会見で述べた。
「両親はパッケージに記載されている指示にごく慎重に従うべきであり」小児に複数の製品を同時に服用させてはならない」と同博士は述べている。

一般用の小児用鎮咳薬・風邪薬には、30-40年前も前に定められた規定が適用されているため、これらの薬剤の試験方法を今日に合ったもの(小児を対象とした臨床試験など)にする必要があると、同博士は指摘し、そのプロセスには数年を要するであろうと付け加えた。

問題は薬剤中の成分でなく、用法・用量のミスにあるとCHPAは指摘している。
小児用鎮咳薬・風邪薬は、「指示に従って使用している限りは安全かつ有効」であるとCHPAは述べ、服用ミスおよび誤飲は「幼児にまれに発生する有害事象の主な原因」であると付け加えた。

米疾病管理センター(CDC)によれば、鎮咳薬・風邪薬服用後に緊急救命室に搬送される11歳未満の小児は、毎年約7,000人にのぼり、このうち約2/3は両親が目を離した隙に小児が薬剤を誤飲した後に発生したものである。

表示変更の目的は、「これらの薬剤の適切な使用」を推進することにあるとCHPAは述べている。

新たな表示は今年中には店頭に並び始める予定である。CHPAによれば、FDAは古い表示の製品を店頭から回収する必要性を指示していないことから、そのような措置を講じる計画はないとのことである。

FDAは1月、両親および保育者に対し、2歳未満の小児にOTC鎮咳薬・風邪薬を服用させないよう求めた。
製薬メーカーは2007年10月、OTC乳幼児用鎮咳薬・風邪薬を市場から自主回収した。

小児に催眠作用のある製品を使用してはならない
小児に鎮静作用および催眠作用のある抗ヒスタミン薬を含有するOTC小児用鎮咳薬・風邪薬を使用してはならない。
小児用鎮咳薬・風邪薬のメーカーは、ある種の抗ヒスタミン薬を含有する製品の表示に、そのような作用に関する文言を自主的に追加し始めている。

CHPAは両親、保育者および医療提供者に対しても、これらの重要な点を強調している。

推奨用法・用量に正しく従い、薬剤に同封されている計量容器を使用すること。
成人専用の薬剤を小児に投与しないこと。
同じ成分を含有する2種類の薬剤を同時に投与しないこと。
すべての薬剤を小児の手および目の届かない場所に保管することにより、目を離した隙の誤飲を防止すること。
小児に催眠作用のある抗ヒスタミン薬製品を使用しないこと。
疑問がある場合には、医師または医療専門家に相談すること。

何を小児に投与すればよいか
OTC鎮咳薬・風邪薬を4歳未満の小児に使用できないとすれば、これらの小児には何を投与すればよいのか。

風邪を治癒できる薬剤は存在しないが、小児科医は次の方法が有用と話している。

水分補給を続けること
適切な薬剤を用いて熱を下げること(医師に相談すること)

1歳以上の乳児の咳または咽頭痛には、ハチミツの使用を検討すること。
鼻閉を緩和するには、生理食塩水の点鼻または加湿器の使用を検討し、頭部を高くした状態で休ませること(幼児の場合には、ベビーベッドのマットレスの下、それより年長の小児の場合には、マットレスとベッドのボックススプリングの間にタオルを巻いたものを入れる)。
両親は当然、必要に応じて医師を受診し、遠慮せず質問すべきである。
http://www.m3.com/news/news.jsp?articleLang=ja&articleId=81299&categoryId=580&sourceType=SPECIALTY

出典 WebMD Medical News 2008.10.7

<コメント>
OTCに限らず医師が処方する場合も、風邪に対する小児へのこれらの薬剤の投与は規制される動きがあります。
また小児に対するホクナリンテープ(気管支拡張剤)の安易な処方(乱用?)は慎むべきと以前から思っていました。
後は母親の納得をいかに納得していただくかということだと思います。

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ジャン・ジャンセン 版画 ソフィー・バレリーナ / リトグラフ絵画
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n63474411

<自遊時間>
私自身、循環器科が専門ですが、胃カメラは行っています。
先日、心窩部痛の患者さんに胃カメラを行いました。
十二指腸球部を観察しましたが、奥までどんどん入るので乳頭まで観察することが出来ました。
私にとっては未体験ゾーンでした。
何か隆起性病変があるのでドキッとしました。
早速紹介状を書いて専門病院に行っていただきました。
昨日その返事が届きました。
「側視鏡で観察しました。悪性を思わせる所見なく“はちまきひだ”と最終診断しました」という返書でした。

はちまきひだhooding fold, encircling fold, covering fold

<関連サイト>[PDF] Technical Spotlight Vol.7
http://www.bostonscientific.jp/templatedata/imports/HTML/EndoNews_BackNO/pdf/TS/pdf_TS_vl7_jp.pdf
[PDF] (1) 膵管口切開の適応と実際
http://www.nmckk.jp/pdf/thesis/CLGA/023/008/CLGA_023_008_0847.pdf

<きょうの一曲> ”Ne Me Quitte Pas”
Jacques Brel - Ne Me Quitte Pas
http://jp.youtube.com/watch?v=i2wmKcBm4Ik&feature=related
Jacques Brel - Ne me quitte pas (NL ondertitel)
http://jp.youtube.com/watch?v=zfqgFoIdeUE&feature=related
Jacques Brel - Ne Me Quitte Pas
http://jp.youtube.com/watch?v=RKMqCqjixyo&feature=related


読んでいただいてありがとうございます。
コメントお待ちしています。
他にもブログがあります。
ふくろう医者の診察室http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy
(一般の方または患者さん向き)
葦の髄から循環器の世界をのぞくhttp://blog.m3.com/reed/
(循環器科関係の専門的な内容)
井蛙内科開業医/診療録http://wellfrog.exblog.jp/
(内科関係の専門的な内容)
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by wellfrog2 | 2008-10-21 00:18 | 小児科